にきび痕の放置はNO! 治療の遅れが及ぼす悪影響

痤瘡瘢痕の重症度と不安や抑うつ状態との関連を検討

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研究の背景:痤瘡瘢痕はQOLを低下させるが不安や抑うつ状態の調査は少ない

 痤瘡は、主に思春期から青年期にかけて生じる毛囊脂腺系の慢性疾患であり、有病率は地域や年齢で差異があり、30~100%とされる。これまで、痤瘡と精神状態との関連については数多く報告されてきた。一方、痤瘡瘢痕は重症度に応じて永久に残存する可能性があり、心理社会的および情緒的健康に悪影響を及ぼす可能性がある。また、QOLを低下させるとの報告があるが、文献レビューやデータは極めて少ない。そこで今回、痤瘡瘢痕の重症度と不安や抑うつ状態との関連を調べた観察研究を取り上げたい(Med J Malaysia 2025; 80: 313-320)。

羽白 誠(はしろ まこと)

はしろクリニック院長。大阪大学大学院招聘教員

1986年大阪大学医学部卒業。1991年大阪大学大学院(皮膚科学)で博士課程修了。1994年箕面市立病院皮膚科医長、関西労災病院皮膚科医長、1999年大阪大学大学院非常勤講師、2001年国立大阪病院(現国立病院機構大阪医療センター)皮膚科部長、2004年大阪警察病院皮膚科部長、2008年神戸女学院大学人間科学部非常勤講師を経て、現職(大阪大学大学院招聘教員は2005年から)。

羽白 誠
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