ドクターズアイ 羽白誠(皮膚科/心療内科)

アトピー性皮膚炎とADHDの密接な関係

重症度や併存疾患が及ぼす影響も検討

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

研究の背景:アトピー性皮膚炎とADHDの関連を双方向に調べたものはない

 アトピー性皮膚炎(AD)は代表的な慢性炎症性皮膚疾患であり、全世界における推定有病率は小児で約20%、成人で約10%とされる。他方、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の推定有病率は小児の5%超に対し、成人では6.76%とより頻度が高い。

 アレルギー性疾患とADHDの関連は1980年代から報告されており、先行するADがADHDの頻度を増加させる一方、ADHDがADの発症と進行に影響を及ぼす可能性が示唆されている。しかし、ADとADHDの双方向の関係を具体的に扱ったレビューはない。そこで今回、両者の双方向の関係を体系的に明らかにしたメタ解析の論文を紹介する(Ann Med 2025年3月30日オンライン版)。

羽白 誠(はしろ まこと)

はしろクリニック院長。大阪大学大学院招聘教員

1986年大阪大学医学部卒業。1991年大阪大学大学院(皮膚科学)で博士課程修了。1994年箕面市立病院皮膚科医長、関西労災病院皮膚科医長、1999年大阪大学大学院非常勤講師、2001年国立大阪病院(現国立病院機構大阪医療センター)皮膚科部長、2004年大阪警察病院皮膚科部長、2008年神戸女学院大学人間科学部非常勤講師を経て、現職(大阪大学大学院招聘教員は2005年から)。

羽白 誠
  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする