論文の背景:膨大な数の臨床試験が進行中だが 本日は番外編である。原著論文そのものを月1本紹介しているが、今回はオリジナルではなく総説をご紹介する。 理由は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)だ。臨床現場ではさまざまな治療法が試みられているが、「結局、どうすればいいの?」という問いには、1本の臨床試験では到底足りない。なにしろ、COVID-19関連の臨床試験は何千もオンゴーイングで継続されているからだ。パンデミック、巨大な感染症の広がりは、何千万もの感染者を生み出し、それは必然的に多量の臨床試験を可能にする。決定的な治療法が確立していないので、なおさらだ。 今回紹介するのは、そのCOVID-19治療最前線をまとめた総説である。もちろん、進行中の臨床試験の方が多いくらいなので、下記の内容はひっくり返る可能性も十分にある。その点、ご留意いただきたい。また、以下のエビデンスの中には暫定的、interim analysisもあって、最終報告ではないことにも要注意。 Everything you need to know about the COVID-19 therapy trials [Internet]. Pharma J. [cited 2020 Oct 30].