虫垂切除は潰瘍性大腸炎の治療になるか? ACCURE試験 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 研究の背景:非薬物的介入にも依然、強い関心が 潰瘍性大腸炎(UC)は慢性疾患であり、標準的な管理目標は症状緩和にとどまらず、粘膜治癒による長期寛解維持と合併症の予防にある(Gastroenterology 2021; 160: 1570-1583)。現在、治療の中心は5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤、免疫調節薬、さらには生物学的製剤やJAK阻害薬へと移行しつつあるが、薬剤抵抗性や副作用、コストの問題もあり、非薬物的介入への関心も依然として根強い。 以前から、虫垂切除(appendicectomy)はUCの発症リスクと負の相関があるという疫学的・観察的知見が存在するだけでなく(Am J Gastroenterol 2001; 96: 1123-1126)、発症後の手術リスクも低下させるなどの報告があり(Am J Gastroenterol 2017; 112: 1311-1319、Gut 2017; 66: 1390-1397)、虫垂が粘膜免疫に関与する可能性が示唆されてきた。これまで、難治性UCにおいて虫垂切除の治療効果を検討した研究は存在したが(J Crohns Colitis 2019; 13: 165-171)、少数例での単群解析であったため、臨床に反映させるには十分とはいえなかった。今回報告されたACCURE試験は、世界で初めて虫垂切除がUCの再燃予防(=寛解維持)に有効であることを前向きランダム化比較試験(RCT)で臨床的に証明した画期的な研究である(Lancet Gastroenterol Hepatol 2025; 10: 550-561)。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×