1日2杯のコーヒーで肝硬変を予防可能か―米研究
2011年08月05日 10:38
肝硬変の前段階である肝線維症。これを1日2杯のコーヒーで防げるかもしれない。米国立衛生研究所の研究グループは、カフェインを1日308ミリグラム摂取するC型慢性肝炎患者で、肝線維症発症が抑制されたと米医学誌「Hepatology」(2010; 51: 201-209)に発表した。
同研究グループは,肝臓病患者177例(うち121例がC型慢性肝炎)に、カフェイン摂取に関するアンケートを6カ月間に3回実施。肝線維症との関係を検討した。
解析の結果,1日のカフェイン摂取量が308ミリグラム(コーヒー2.25杯分に相当)の被験者で肝線維症の発症リスクが67%減少した。さらに、C型慢性肝炎患者に限定すると、リスク減少は81%にのぼった。
緑茶や紅茶、ウーロン茶など、コーヒー以外からのカフェイン飲料やカフェインレスコーヒーには,このような関係は認められなかった。そのため、この効果はカフェインによるものと考えられるという。
Medical Tribune紙 2010年1月21日号 掲載