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禁煙後3年間は2型糖尿病を発症するリスクが高い

 2011年08月05日 10:38

 禁煙後の3年間は2型糖尿病を発症するリスクが増大すると、米ジョンズホプキンス大学などの研究グループが米医学誌「Annals of Internal Medicine」(2010; 152: 10-17)に発表した。

 喫煙は2型糖尿病の発症を予測する要素の1つだが、禁煙の糖尿病リスクへの影響は明らかにされていない。同研究グループは、禁煙に関連する体重増加によって短期的に糖尿病リスクが高まるとする仮説を検証した。

 対象は、1990~92年に米国で行われた研究(Atherosclerosis Risk in Communities Study)の参加者のうち、1987~89年の登録時に糖尿病歴がなかった中年男女1万892人。登録時と追跡中に喫煙習慣について尋ね、糖尿病発症との関係を調べた。

 9年間の追跡で1,254人が糖尿病を発症した。解析の結果、喫煙指数(pack-year=1日に何箱のたばこを何年間吸い続けたか)が全体を3つに分けた中の最も高い群に入る人たちは、非喫煙者と比べて糖尿病を発症するリスクは1.42倍だった。

 追跡の最初の3年間で380例が禁煙したが、非喫煙者と比べた糖尿病リスクは、過去の喫煙者が1.22倍、継続喫煙者が1.31倍だったのに対し、新規禁煙者では1.73と高かった。このリスクには、体重の変化が深くかかわっていることが示されている。

 禁煙後の長期的なリスクに関する解析では最初の3年間が1.91倍で最もリスクが高く、その後は徐々に低下し、12年目で消失した。

Medical Tribune紙 2010年1月21日号 掲載

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