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化粧品によるかぶれに注意!

 2011年08月10日 10:44

 化粧品による皮膚のかぶれはいつでも起こり得るが、特に春から秋口にかけて増える。「どの化粧品でも起こる危険性はあります」と、関東中央病院(東京都)皮膚科の日野治子部長は注意を呼び掛けている。

慢性では硬く、かゆい

 化粧品かぶれというと、とかく女性の皮膚病と思いがちだが、広い意味では、整髪料、染毛剤、光吸収剤が含まれている日焼け止めなどでも起こる。

 病型は大きく分けて、(1)化粧品の成分が直接いたずらする刺激性皮膚炎、(2)成分に対するアレルギー反応によるアレルギー性接触皮膚炎、(3)成分が紫外線に反応して起こる光接触皮膚炎―の3つ。

 「急性では皮膚がむくみ、赤くなる症状が強く出て、かゆみを伴います。慢性では皮膚が硬くなってかゆみを伴うのが特徴的です。アレルギー性接触皮膚炎や光接触皮膚炎は急性のケースが多いのですが、いずれにせよ、症状に気付いたときは最寄りの皮膚科を受診すべきです」と日野部長。

 化粧品かぶれそのものの診断は通常、問診と皮膚症状から推測できるので、その時点では、原因究明より治療が優先される。

治療は抗ヒスタミン薬やステロイド薬

 治療には、かゆみ止めの抗ヒスタミン薬や、炎症を抑えるステロイド外用剤が用いられるが、炎症がひどい場合は、さらにステロイドの内服剤が使われることもある。

 「症状は1~2週間で改善されますが、治療期間中は原因として疑われる化粧品を使わないようにします。治療後、あらためてその化粧品を用いて皮膚反応を見るパッチテストを行い、原因を確かめます」(同部長)

 治療後にパッチテストを行うのは、治療中では抗ヒスタミン薬などの作用で正確な反応が得られないからだという。

 「原因を確認しないまま化粧品かぶれを繰り返していると、色素沈着が強くなったりするので、治療後は疑われる化粧品を持参して、パッチテストを受けることが大切です」(同部長)。それによって原因が明らかになれば、ほかの化粧品に変えるとよい。

2005年5月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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