豚肉とエリンギのショウガ焼き
2011年08月11日 09:03
蒸し暑い季節に起こる疲労「夏バテ」で,食欲不振や胃腸が弱くなったりします。不快指数が上がるにつれて特にビタミンB1の消耗が激しくなり,神経や筋肉の働きが鈍くなって,疲れやすくなります。冷房装置の普及で外部環境に対する抵抗力の衰えや,不規則な食事や偏食など,これらの積み重ねが夏バテの原因になります。
そこで,夏バテ対策のポイントは,まず,ビタミンB1を積極的に取ることです。暑い夏に冷やしそうめんで昼食をすませる人をよく見かけます。これでは糖質類が主で,他の栄養素が不足し,糖質の分解がスムーズに行かなくなり,乳酸などの疲労物質がたまることで疲れやすくなります。ビタミンB1やB2 は糖質の分解に関与しています。エネルギーの多くを主食から取っている日本人には欠かせない栄養素です。
また,食欲増進の工夫が大切です。土用の丑の日にウナギを食べますが,これは栄養豊富な食物でスタミナアップを目指そうというものですが,食欲がないときは食べにくいものです。あっさりしたものでも栄養のあるものを取ればよいので,例えば白身魚の湯引きを冷やして梅ソースをかけた一品はひんやりとした喉越しでさっぱりと食べられます。また,酢や香辛料(からし,ワサビ,唐辛子,カレー粉など)を上手に使って食欲を増進させる工夫をします。
材料・栄養成分表示(合計)
豚もも肉薄切り | 120g |
しょうゆ | 小さじ2 |
みりん | 小さじ2 |
おろしショウガ | 小さじ1 |
キャベツ | 80g |
赤ピーマン | 20g |
油 | 小さじ1 |
塩 | 0.8g |
エリンギ | 60g |
油 | 小さじ1と1/2 |
エネルギー | 191kcal |
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タンパク質 | 14.5g |
脂質 | 11.4g |
塩分 | 1.3g |
ビタミンB1 | 0.61mg |
作り方
- しょうゆ,みりん,おろしショウガを合わせて豚肉を漬け,10分おく。
- キャベツは短冊に切り,赤ピーマンは細く切る。
- フライパンに油小さじ1を温めて2を炒め,塩で調味し,器に盛る。
- 3のフライパンに油小さじ1と1/2を入れて豚肉を重ならないように広げて入れ,両面を焼き,縦に4〜6つに切ったエリンギを加えて焼く。
- キャベツと赤ピーマンを盛った器に豚肉,エリンギを盛り合わせる。
一口メモ
冷たい飲みものを取りすぎないことも大切です。ビールや清涼飲料水の取りすぎは,胃液を薄めて食欲を低下させます。また,胃腸が疲れて食欲不振に拍車をかけます。フレッシュジュース(レモン,オレンジ,イチゴ,ミックスなど)やトマトジュースなどを適量取るようにしましょう。
宗像 伸子(むなかた のぶこ)
(有)ヘルスプランニング・ムナカタ主宰。女子栄養短期大学専攻科卒・管理栄養士。山王病院および半蔵門病院で管理栄養士として長年勤務。病院・クリニック・銀行のコンサルタント,東京家政学院大学客員教授のほか,生活習慣病予防を考える料理サロンを開催するなど多方面で活動。