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巻き爪や陥入爪に"深爪"は厳禁

 2011年08月23日 11:04

 10人に1人は爪が指に巻き付くように伸びる巻き爪、爪が肉に食い込んで痛む陥入爪(かんにゅうそう)に悩んでいるという。高田馬場病院(東京都)整形外科の町田英一氏は「爪矯正で改善できます」と話す。巻き爪、陥入爪のなると必要以上に爪を切る"深爪"をしてしまいがちだが、かえって悪化するという。

圧力が掛かって変形

 爪は、指先から見るとなだらかな横方向のカーブを描いている。このカーブがきつく巻くように伸びるのが巻き爪、その爪の角が軟部組織(肉や皮膚)に食い込んで、強い痛みや腫れを起こしたものが陥入爪だ。これらは、ほとんどが足の親指に起きる。

 巻き爪は、先端のとがった靴を履いていたり、スポーツで踏ん張ったりしたときに、爪の縁を包むように肉が持ち上がり、爪が押されることから始まる。

 爪が押されて痛みが生じると、爪を深く切りがちになる。深爪をすると一時的に痛みがなくなるが、余計に肉が盛り上がり、爪が押されるので、さらに爪を巻き込んで陥入爪も重くなる。

綿詰めや爪矯正で改善

 巻き爪、陥入爪の治療の第一歩は、爪を伸ばすことだ。軽い場合は、コットンパッキングで対処する。風呂上がりに、脱脂綿を米粒ぐらいに丸め、爪の角と肉の間にとがったピンセットで詰める。これを続ければ、4人のうち3人は痛みが取れるという。

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 痛みや腫れがひどかったり、化膿(かのう)したりしている場合は、一般に、爪母(そうぼ=爪が作られる部分)も含めて爪と軟部組織を取り去る手術が行われてきた。しかし、こうした手術は爪の幅が狭くなるか、再発しやすいという欠点もある。

 町田氏は、爪を元の形に戻す「爪矯正」を行っている。これは、爪の先端部分に2つ穴を開け、爪矯正具である超弾性ワイヤを通し、1~2カ月入れたままにしておく治療法で、痛みはない。

 同氏は「爪のトラブルの予防には、深爪をしないこと、足に合った靴を履くことが大切です」と強調している。

2002年3月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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