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イチゴをたくさん食べると認知症予防に? 米研究

 2012年05月02日 13:57

 米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院チャニング研究所のElizabeth E. Devore氏らは、高齢女性を対象にイチゴとブルーベリーの長期的摂取と認知機能低下の抑制について関連を調べた結果、食べる頻度が低い人に比べて高い人は、加齢による認知機能の低下が1.5~2.5年ほど抑制されることが分かったと、4月26日付の米医学誌「Annals of Neurology」(電子版)に発表した。この効果には、イチゴやブルーベリーに多く含まれるフラボノイドの一種、アントシアニジン(アントシアニン)が関与しているようだ。

海馬の酸化を防ぐ

 アントシアニジンは、脳内で血液脳関門を通過して学習や記憶に関わる海馬などの酸化を防ぐことが、これまでの研究で報告されている。

 Devore氏らは、1976年に始まった米国の女性看護師が対象の研究(Nurses' Health Study)の登録者12万1,700人のうち、4年ごとの食物摂取頻度調査データが回収できた1万6,010人(平均74歳)を解析対象とした。

 なお、認知機能については、1995~2001年に2年ごとに2回行った6つの認知機能検査の結果から評価し、年間の認知機能低下の総合スコアを算出した。

1週間に1~2食分以上で抑制

 その結果、ブルーベリーを食べる頻度が1カ月に1食分(2分の1カップ)未満の人に比べ、1週間に1食分以上の人で認知機能低下の総合スコアの平均変化は0.04少ないことが分かった。イチゴについても、1週間に1食分未満の人に比べ、同2食分以上の人で0.03少なかったという。

 Devore氏らは、認知機能低下の総合スコアは年間で平均0.02低下するとして、上記の結果は約1.5~2.5年の認知機能低下の抑制に相当すると推計している。

 さらに、アントシアニジンの摂取量で検討しても、摂取量が多いほど認知機能低下の総合スコアの平均変化が少ないことが分かった。

 Dovore氏らは「高齢女性ではイチゴやブルーベリー、またそれらに含まれるアントシアニジンを長期間、頻繁に多く摂取すると、認知機能低下の抑制することが示唆された」と結論。今後は、高齢男性を対象に同じ研究を行うべきと主張した。

(編集部)

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