「勉強もしないで、毎日だらだらして」「やる気あるの?」「いつも寝てばかりじゃない」―わが子を見て、思わずため息がもれてしまうという親もいるだろう。「やる気」と密接に関わる脳機能の1つに、「報酬(ご褒美)に対する感度」があるという。感度が高いと少ない報酬でもやる気が高まり、学習などの行動が持続する。一方、感度が低いと意欲は低下する。大阪市立大学大学院医学研究科の渡辺恭良名誉教授らをはじめとする共同研究グループは、小児慢性疲労症候群の子どもを対象に報酬への感度を研究し、このほど、その成果を報告した。彼らの脳内では、もらえる報酬が少額だと、学習や記憶、運動などの機能に関与する「線条体」の中でも、「被殻(ひかく)」と呼ばれる部分の神経活動が低下することが、脳血流や脳の神経活動の変化から明らかになったという。研究の詳細は、科学誌「NeuroImage: Clinical」(2016;12:600-606)に掲載されている。