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65歳はまだ早い、「高齢者」は75歳から

 2017年01月12日 06:00

 身近にいる60歳代の人を見ても、個人差はあるものの、元気で活動的。まだまだ「高齢者」と呼ぶには早過ぎると感じることが多いのではないだろうか。先ごろ、日本老年学会・日本老年医学会のメンバーで構成される「高齢者の定義を再検討する合同ワーキンググループ(WG)」は、「75歳以上」を高齢者と定義することを提言した。現在、「65歳以上」とされている高齢者の定義が、国民の意識や実態に合わなくなっていることを考慮して議論を重ねてきた結果、今回の発表に至ったという。

65~74歳は「准高齢者」

 現在、65歳以上を高齢者と定義する国が多いが、日本ではこの定義が現状と合わなくなっている。そこで日本老年学会・日本老年医学会は、2013年に合同WGを結成し、科学的、社会学的な観点から、現在の65歳という定義が妥当かどうか、変更する場合は何歳以上が適当かについて議論を続けてきた(関連記事:「高齢者」の定義見直しへ、年度内に正式発表)。

 WGでは、病気治療のため医療機関を受診または入院する確率や要介護と認定される確率の変化、死亡率の変化、体力や生活機能の変化、知的機能の変化、歯の本数の変化から科学的に検証を行った。その結果、近年、実際の年齢に比べて5~10歳ほどの若返りが示されたという。

 さらに、内閣府が行った「平成26年度 高齢者の日常生活に関する意識調査」によると、男性では「70歳以上」を、女性では「75歳以上」を高齢者と捉えている人が最も多く、「65歳以上」を高齢者と捉えている人はわずか5%程度と少ないことが分かった。

 これらを踏まえてWGは、75歳以上を「高齢者」、その準備段階として65~74歳を「准高齢者」、90歳以上を「超高齢者」と定義することを提言した。

 日本老年学会・日本老年医学会は、高齢者の定義の再検討に関する報告書を3月中には発表する予定だという。

(あなたの健康百科編集部)

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