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簡単!早い!赤ちゃんの採尿に最適な方法

 2017年05月30日 06:00

 まだトイレトレーニングが終わらない小さな子どもから尿を採取するのは困難であり、必要なときでさえ、その採尿方法は悩ましい。オムツの中にコットンを入れたり、採尿袋を取り付けたりといくつかの方法はあるが、限界もあり、簡単とはいえない。このたび、冷やした生理食塩水に浸したガーゼで恥骨上部を刺激することが乳児の迅速採尿に有効だと、オーストラリアの研究グループが医学誌「BMJ」(2017; 357)に発表した。

採尿成功率は30%!通常方法はわずか9%

 同グループは、簡単な刺激によって乳児の排尿率が向上するかどうかを検討した。原因不明の発熱例や尿路感染症の疑いのある生後1~12カ月の乳児344人を対象にした。

   恥骨上部を冷水ガーゼで刺激し採尿する(迅速刺激法)174人と、オムツを開けて自然尿を待ち採尿する(通常法)170人に分け、5分以内の排尿率と採尿成功率を比較した。また、汚染の程度、親と医師の満足度の評価も行った。

 その結果、迅速刺激法は通常法に比べて5分以内の排尿率が31%(通常法12%)、採尿成功率は30%(通常法は9%)といずれも高くなった。また、親と医師の満足度も高かった。尿の汚染程度に有意な差はなかったという。

 迅速刺激法は採尿が必要な場合にカテーテルを挿入するといった苦痛を子どもに与えることなく、皮膚を刺激するだけ。短時間でできる簡単な採尿方法として有効である。特別な道具が必要というわけでもない、どうしても必要になったとき、まずは試す価値がありそうだ。

(あなたの健康百科編集部)

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