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冬季の風邪にはビタミンD!のウソ

 2017年09月08日 06:00

 魚や卵などに多く含まれ、骨の健康を保ったり、免疫力のアップ効果や生活習慣病の予防などにも効果がある可能性が指摘されているビタミンD。冬に鼻炎、扁桃炎、咽頭炎などの風邪症状を引き起こすウイルス性上気道感染症の予防のため、高用量のビタミンDを摂取しても効果がないと、カナダの研究グループが「JAMA」(2017; 318: 245-254)に発表した。

ビタミンD 高用量349人VS.標準用量354人を比較

 血液中の血清25―ヒドロキシビタミンD(ビタミンD)濃度が低いことと,ウイルス性上気道感染症のリスクに関連性があるとする研究から、冬季の上気道感染症による風邪症状に対するビタミンDの予防効果に期待が集まっていた。

 研究グループは、1~5才の健康な子ども703人を、高用量(2000IU/日)ビタミンD投与群に349人と、標準用量(400IU/日)ビタミンD投与群に354人に分け、冬期の4カ月間、親の管理下で連日服用させた。

 その結果、子ども1人当たりの上気道感染症の回数は高用量群が平均1.05回、標準用量群が平均1.03回で顕著な差は認められなかった。また、初回感染までの期間も高用量群が3.95カ月、標準用量群が3.29カ月と差は見られなかった。

 投与終了後の血中のビタミンD濃度の平均値は、高用量群が48.7ng/mL、標準用量群が36.8ng/mLと、明らかな差があった。

(あなたの健康百科編集部)

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