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貧血の高齢男性に骨折リスク増加

 2017年09月11日 06:00

 意外に見つけづらいのが高齢者の貧血。高齢者の貧血では、顔色が青白くはなかったり、自覚症状が乏しいことがあるので、注意が必要だと言われている。貧血によって、体のバランスが不安定になったり、歩行が難しくなったりすると、自立して生活していく力が衰えるおそれもあるという。このたび、貧血のある高齢男性は骨折のリスクが高くなると、米国の研究グループが医学誌「 The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」(2017; 102: 2199-2206)に発表した。

骨折リスクが約1.7倍に

 ヘモグロビン値が低い人では骨折リスクが上昇することが、既に報告されている。

 研究グループは、高齢男性の貧血と骨折リスクとの関係を検討するため、2000~02年の時点で65歳以上で、2007~09年の受診の際に自力で歩行可能かつ股関節置換術や骨折の経験がなく、血液検査データが得られた3,632人を7.2年(中央値)追跡した。高齢男性の貧血と脊椎および非脊椎骨折リスクとの関係を検討した。

 その結果、ヘモグロビン値12g/dL未満の貧血がある場合は、ない場合と比較して、すべての骨折リスクが1.67倍、脊椎以外の骨折のリスクが1.70倍となった。一方、脊椎の骨折は関係が見られなかった。

(あなたの健康百科編集部)

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