日本呼吸器学会は今年(2017年)4月、『成人肺炎診療ガイドライン2017』を公表した。新ガイドラインの最大の特徴は、終末期の「治さない肺炎」という概念が示された点である。なぜこのような新しい概念が盛り込まれたのか。ガイドラインの作成に携わった大阪大学病院感染制御部の朝野和典部長(教授)は、「肺炎に対しては有効な抗菌薬を選択投与することが絶対的に正しく、それ以外の選択肢はないと考えられてきた感染症医療のあり方にも一石を投じるガイドラインになったと考えている」と述べている。