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米国で未診断の糖尿病患者の割合が低下

 2017年12月15日 06:00

 米国ではこの数十年で糖尿病患者が増加し続けているが、糖尿病患者全体に占める未診断患者の割合は大きく低下したことが、米・Johns Hopkins UniversityのElizabeth Selvin氏らの研究によって分かった。この研究結果はAnn Intern Med2017; 167: 769-776)で発表された。

1988~94年と1999~2014年のデータを比較

 一般的に、糖尿病患者の1/4~1/3は未診断と考えられている。しかし、このような疫学研究に基づく推定値は、実際よりも過大に推定されている可能性がある。未診断患者がどの程度存在するか明らかにすることは、糖尿病に対する公衆衛生上の対策を検討する上で重要である。

 そこでSelvin氏らは、米国民保健・栄養調査の1988~94年と1999~2014年のデータを用いて、20歳以上の成人における未診断糖尿病患者の割合を診療ガイドラインに沿った確定検査法によって検討した。未診断糖尿病は、空腹時血糖値126mg/dL以上およびヘモグロビン(Hb)A1c値6.5%以上で、糖尿病と診断されていない場合と定義した。

未診断者は体重過多・肥満、高齢者に多い

 その結果、糖尿病と診断された患者と未診断患者を合わせた糖尿病の有病率は、1988~94年の5.5%(970万例)から2011~14年には10.8%(2,550万例)へ上昇していた。未診断糖尿病の有病率も1988~94年の0.89%から2011~14年には1.2%へ上昇していた。しかし、糖尿病患者全体に占める未診断患者の割合は、同じ期間に16.3%から10.9%へと大きく低下していることが分かった。未診断糖尿病は、体重過多または肥満の成人、高齢者、アジア系を含む少数人種・民族、健康保険未加入者や医療機関を受診しにくい人に多く見られた。

(あなたの健康百科編集部)

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