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がん治療が女性の性機能にも影響

 2018年01月11日 06:00

 もし、がんと診断されたら、まず心配するのは病気の経過や受けなければならない治療の種類などであろう。パートナーとのセックスや性機能について考えるのは、後回しになるに違いない。米国の有名医療機関であるメイヨー・クリニックは、特に女性の性欲喪失などの性機能における副作用(以下、性的副作用)を起こしやすいがんの種類や副作用の具体例を示し、「がん治療後の性機能障害は、治療の影響かもしれない。がん治療と性的副作用についての心配があれば、医師に相談すべき」としている。

治療後のセックス再開が困難に

 大抵の人はがんと診断されると、治療により回復を感じ始めた後に「できる限りこれまで通りの生活に戻りたい」と考えるようになる。"これまで通りの生活"には、パートナーとのセックスを再開することも当然含まれるだろう。パートナーとの親密な結びつきは、がん治療を受けている間も愛されサポートされていることを実感させてくれる。しかし、がん治療の性的副作用がセックスの再開を難しくすることがある。

 同クリニックによると、がんの治療中または治療後にがん治療が原因となる性的副作用のリスクがある可能性について知っておくべきだという。女性で性的副作用のリスクが高いがんは膀胱がん、乳がん、子宮頸がん、結腸がん、子宮内膜がん(子宮体がん)、卵巣がん、直腸がん、腟がん、外陰がんである。

 しかし、どのような部位であっても、手術や化学療法、放射線治療によるボディイメージや身体的意識の変化に対するリスクは伴う。また、どんながん種でも、がんに罹ること自体が感情的な影響を与える。例えば、がんと診断されたこと、これから受ける治療や今後の経過に強い不安を抱き、うつ傾向になることは多い。これらの感情はパートナーとの関係やセックスにも影響する可能性が高い。

絶頂到達困難、性欲喪失などの副作用も

 では、がん治療で最もよく見られる性的副作用は何であろうか。特に報告が多い性的副作用は、①絶頂到達が困難②性的活動へのエネルギー不足③性的欲望の喪失④挿入時の痛み⑤腟サイズの減少⑥腟の乾燥−などである。

 同クリニックでは「すべての女性がこれらの副作用を経験するわけではない。どのような治療でどういった性的副作用が起こりやすいかについて知りたい場合は、医師に気軽に相談してほしい」としている。

(あなたの健康百科編集部)

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