高血圧の人の熱中症予防の塩対策は?
2018年08月03日 06:00
体温を超える気温に見舞われた今夏、熱中症対策として水分補給や塩分補給が呼びかけられている。しかし、高血圧の人の塩分補給はどうすればよいのだろうか。日本高血圧学会減塩委員会は、高血圧の人は原則、夏でも適切な減塩が必要であると、公式サイトで指摘している。
1日1.2Lを目安にこまめな水分補給を
暑い夏は、屋外だけでなく高温環境にある室内に居ても、皮膚から蒸発する体内の水分量が増えることから、熱中症の危険性が高まる。そのため血圧が正常な人も高血圧の人も、水分を十分に摂ることが重要となる。環境省の熱中症予防情報サイトでは、1日当たり1.2Lを目安にした、こまめな水分補給を勧めている。
また夏は、発汗することで体内のナトリウム(塩分)なども失われるため、塩分補給も欠かせないとされている。
通常の食事を摂っていれば塩分を増やす必要はない
しかし日本高血圧学会減塩委員会によると、日本人の食塩摂取量は1日平均10g程度と多く、必要な量をはるかに超えているという。そのため「高血圧の人は、原則として夏でも適切な減塩が必要で、1日6g未満が望まれる」「通常の食事を摂っている人は、意識的に塩分摂取を増やす必要はない」ことを公式サイトで呼びかけている。
ちなみに、食品や飲料水に含まれる食塩量は以下の通りで、意外に多く含まれている。
- 味噌汁 1杯当たり約1.5g
- 梅干し(調味漬・塩漬) 1粒当たり1~2g
- 食パン1枚(ロールパン2個) 約1g
- スポーツ飲料 500mL当たり約0.5g
- 経口補水液 500mL当たり約1.5g
日頃から減塩を心がけている人や高血圧などで薬を服用している人は、適切な水分と塩分補給について、かかりつけの先生に相談してほしいとしている。
(あなたの健康百科編集部)