受診率50％を目指す

　NCC社会と健康研究センター保健社会学研究部は、がん予防・検診・サバイバーシップなどの公衆衛生分野に関する科学的エビデンスの構築と普及のための研究に取り組んでいる。がん検診については、2008年から健康増進法に基づき、自治体で実施する住民向けの検診施策を直接支援する「希望の虹プロジェクト」を実施。科学的根拠のある施策の情報提供や、同部で開発した受診勧奨資材の無料提供などを行い、受診率50％を目指している。

　今回は、テレビ番組による多数の視聴者への強力な訴求と、自治体による個別受診勧奨による「自分事化」、「きっかけ」、「動作指示」の提供により、これまでの未受診者を含む多くの受診につながることが期待されるという。

　乳がん検診は、40歳以上の女性における2年に1回の実施が、効果のある検診方法として推奨されている。多くの自治体が、女性住民に対して2年に1回、検診費用の助成と個別受診勧奨を行っている。今回、はがきを送るのは全対象者ではないが、はがきがなくても検診や検診費用の助成は受けられる。昨年のがん検診を受けておらず、検診を希望する40歳以上の女性は、はがきの有無に関わらず受診してほしいと呼び掛けている。自己負担額や受診可能医療機関などについては市区町村で確認できるという。

（あなたの健康百科編集部）