卵子と精子を体外で人為的に受精させる体外受精法(IVF)。培養液中で卵子と精子を出会わせる操作は"媒精"と呼ばれる。精子は活性酸素種(ROS)を発生させる。ROSは受精の際に一定レベル必要ではあるが、過剰なROSは精子のみならず、卵子にも悪影響を及ぼし、妊娠率低下の原因となり得る。このため、精子が卵子に進入した後は、ROSが増加した培養液に、なるべく卵子をさらさないことが望ましいとされる。これまでに、「媒精時間が短いほうが妊娠継続率は高い」とする研究データはいくつかあるが、いずれも小規模なものである。一般的に採用されている媒精時間は17~20時間。では、これを短縮させると出生率は上がるのか。その答えは、何としても妊娠したい女性やパートナーにとって重大だ。中国・Tongji University School of MedicineのZhi Qin Chen氏らは、IVFを予定している女性320人を集め、媒精時間と出生率(妊娠22週以降の出生)との関連を検討。成績を英国の医学誌『Human Reproduction』(11月15日オンライン版)に報告している。