筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、意識や体の感覚は正常にもかかわらず、手足、喉、舌などの筋肉が徐々に衰えることで、呼吸や発声が困難になる難病だ。日本には約1万人の患者がいると推定されるが、まだ有効な治療法はなく、患者の多くが、思うように体を動かせないことに加え、いつか自分の声を失い家族や友人とコミュニケーションが取れなくなってしまうのではないかと恐怖を感じている。

 しかし今、ALS患者がいつまでも自分の声で発話し続けられることを実現させるプロジェクト「ALS SAVE VOICE」が進行中だ。ALSへの認知や理解を高める活動を行っている一般社団法人WITH ALS、目を使った意思伝達装置の開発を手がける株式会社オリィ研究所、音声合成プラットフォームを提供する東芝デジタルソリューションズ株式会社が共同でプロジェクトに着手。今年(2019年)5月にクラウドファンディングで資金を集め、今夏から秋にかけてシステムのローンチを目指している。6月20日に都内で行われたプレス発表会から、システムの概要を報告する。