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気象病~台風が近づくと喘息発作~

 2019年11月22日 06:00

 「台風が近づくと喘息の発作が出る」「雨の日は頭痛になる」。このように、日々の気象変化によって特定の症状が現れたり、悪化したりする病気や体調不良は「気象病」と呼ばれ、花粉症、熱中症、インフルエンザなど、特定の季節に発症する病気を指す「季節病」とは区別される。なぜ、天気が体調に影響するのだろうか。

 気象病として多くの人が訴える症状は頭痛だ。他にも、めまい、耳鳴り、関節痛、不安症や抑うつ、むくみ、肌の痒み、眠気、首の痛み、気管支喘息、神経痛、古傷が痛むなど千差万別だ。

 以前から、天気と体調には深い関係があることは知られていたが、現代人は生活習慣の変化により気象病にかかりやすい体質となったことや、局地的な大雨、日照りなどの極端な気象現象が増えたことで、気象病の患者が増加していると考えられている。

気圧の変化による自律神経の乱れが原因

 気象病の引き金になるのは気圧、気温、湿度の変化。特に影響が大きいのは気圧である。気圧の変化が急なほど症状は強くなる。症状が現れるのは主に気圧の低下時だが、中には気圧が上昇するときに不調を訴える人もいる。

 気圧が変化すると人間の体はストレスを感じるため、それに抵抗しようとして自律神経が活性化される。自律神経系には交感神経と副交感神経があり、交感神経は血管を収縮させ、心拍数を上げて体を興奮させる働きがある。一方、副交感神経は血管を広げて体をリラックスさせる働きがある。この交感神経と副交感神経の調整がうまくいかないと、さまざまな体調不良の原因になるのだ

リラックスして自律神経の働きを正常に

 天気や気圧、気温の変化は自分ではコントロールできない。しかし、普段からストレスをためず、睡眠を十分に取るように心がけることで自律神経の乱れの抑制は可能である。また、外気温と室温の差を少なくすることで、自律神経の働きがスムーズになり、急な温度変化にも対応できるようになる。

 天気予報などで天気や気圧の変化を事前に把握しておくのも重要だ。安心感が得られ、気象病の症状が和らぐことがあるという。気象病の症状はさまざまだが、大切なのは「リラックスして自律神経の働きを正常に保つ」ということ。雨の日は頑張り過ぎず、適度にやり過ごすのも有効な対策の1つである

(あなたの健康百科編集部)

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