病院以外の場所での心停止は日本国内だけでも1年間におよそ11万件も発生しており、患者が社会復帰できる割合は7%前後と非常に低いことも合わせ、大きな課題となっている。心停止の原因となることが多い「心室細動(心室が小刻みに震えて全身に血液を送れなくなる現象)」に対しては、瞬間的に強い電流を流して心臓にショックを与え、正しい拍動リズムに戻す自動体外式除細動器(AED)が有効である。2004年に医師や救命救急士以外でもAEDを使えるようになり、運転免許取得時やさまざまなイベントを通じてAED講習が実施されるようになったが、実際にAEDが活用される事例は非常に少ない。しかし、救急隊の到着を待つ間に一般市民がAEDを行うことで、たとえその場で心肺が蘇生しなかったとしても、後遺症(脳機能障害)や死亡を防げる可能性が高まるという。国立循環器病研究センターの研究チームが世界で初めて明らかにし、著名な医学雑誌Lancet2019年12月17日オンライン版)に報告した。