聞こえない、聞き取りにくいという老人性難聴(加齢性難聴)に悩む高齢者やその家族は少なくない。多くのケースでは生活に不満や不安を感じながらも、誰にでも訪れる老化現象の1つとして放置されている。しかし近年、老人性難聴と認知症発症との関連を指摘する報告が相次ぎ、難聴の予防と早期発見の重要性が高まっている。順天堂大学耳鼻咽喉科学准教授の神谷和作氏らの研究チームは、老人性難聴の初期に生じ進行に関わるメカニズムの存在を明らかにした(Experimental & Molecular Medicine 2020; 52: 166-175)。このメカニズムの解明が進めば、老人性難聴の治療につながる可能性があるという。