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女性に多いしみ「肝斑」―正しい診断とケア重要

 2023年11月24日 14:58

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両頬(目の下)などに薄茶色のしみが左右対称に表れる

 20代後半から40代の女性で発症するケースが多い、しみの一種「肝斑(かんぱん)」。妊娠や経口避妊薬の服用などをきっかけに表れ、出産後は徐々に目立たなくなるが、長期間持続して閉経後まで繰り返すケースも。

 加齢や紫外線が主な原因のしみ(老人性色素斑)に対してはレーザー治療が有効だが、肝斑の場合は「通常のしみ用のレーザーを照射すると刺激が強過ぎて色が濃くなるなど悪化する可能性が高いです」と、日本医科大学付属病院(東京都文京区)皮膚科の船坂陽子教授は指摘する。

▽女性ホルモンも一因

 肝斑とは、両頬、鼻、額などに薄茶色のしみが左右対称に表れる皮膚の病気だ。紫外線によるダメージに加え、女性ホルモンの変調も主な原因の一つ。そばかすなど他のしみが同時に表れる例もあり、ごく初期段階では診断が難しい場合も。

 「しみには多くの種類があり、診断や治療法を誤ると症状をさらに悪化させてしまいます。まずは皮膚科やしみに詳しい美容皮膚科を受診し、専門医による適切な診断が重要です」

 肝斑の治療には、主に美白剤が用いられる。一般的に色素沈着治療に使われる塗り薬のハイドロキノン製剤や、ビタミンC配合クリームの他、飲み薬のトラネキサム酸が処方される。

 老人性色素斑は1回のレーザー治療でしみを除去できるが、肝斑は改善と悪化を繰り返すため完治は難しい。特に紫外線量が増える春から夏にかけては、肝斑が悪化して皮膚科を受診する患者が増えるという。

 治療を行ってもしみが完全に消えるわけではないが、紫外線対策と美白剤の使用によって薄くすることはできる。「諦めずに根気よく治療を続けることが大切です」

▽日焼け止めは必須

 日頃のケアで重要なのが紫外線対策。地表に届く紫外線の約9割を占め、皮膚の奥まで到達して肝斑を悪化させる紫外線A波(UVA)は、通常の窓ガラスを通過して肌に侵入する。そのため、室内でも日焼け止めは必須だ。

 「特にハイドロキノンを使用中は、紫外線を浴びると皮膚に炎症が生じてしまいます。アスファルトなど地面からの照り返しは日傘や帽子では防げません。ハイドロキノンの上からしっかり日焼け止めを塗り、約3時間おきに塗り直しましょう」

 スキンケアでは、保湿と肌をごしごしこすらない洗顔法も大切だ。皮膚のバリアーが壊れて炎症などにつながりかねない。

 美容皮膚科は、保険適用ではない各種治療を提供している。近年は肝斑の改善が期待できる低いエネルギーのレーザーを導入するクリニックもあるが、強過ぎると白抜け(色素脱失)が発生する場合がある。料金の目安は1回約1万円で、7~8回程度の治療を要する。

 「治療を受ける際は、日本皮膚科学会認定美容皮膚科・レーザー指導専門医の資格を持つ医師がいる医療機関かどうかが、一つの目安になると思います」と船坂教授は助言している。(メディカルトリビューン=時事)

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 日本医科大学付属病院の所在地 〒113―8603 東京都文京区千駄木1の1の5 電話03(3822)2131(代)

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