高齢者や高リスク者の降圧目標値はSBP120mmHg未満とすべき?
厳格な降圧vs. 標準的な降圧のRCT, SPRINTの予備的結果をNIHが公表
2015年09月15日 12:35
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米国立衛生研究所(NIH)は9月11日,高齢者を含む高リスクの高血圧患者約9,300例を対象に,厳格な降圧療法と標準的な降圧療法を比較検討したランダム化比較試験(RCT)SPRINT※の予備的結果を公表した。同試験は同研究所の傘下にある米国心肺血液研究所(NHLBI)主導の下,実施された。50歳以上で心血管疾患(CVD)リスクの高い高血圧患者において,収縮期血圧(SBP)の目標値を120mmHg未満とする厳格な降圧療法により140mmHg以下とする標準療法と比べ心血管イベントのリスクが約30%低下することが示された。高齢あるいは高リスクの高血圧患者に対する血圧の至適目標値をめぐっては現在も議論が続いているが,同試験の結果は今後の高血圧ガイドライン(GL)改訂にも少なからず影響しそうだ。