糖尿病薬で今世紀初の心血管イベント抑制効果,死亡リスク低下も
エンパグリフロジンのEMPA-REG OUTCOME試験,EASD 2015で発表
2015年09月18日 17:05
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標準治療にSGLT2阻害薬のエンパグリフロジンを上乗せすることで,2型糖尿病患者の心血管イベントのリスクが有意に低下したとするEMPA-REG OUTCOME試験の結果が第51回欧州糖尿病学会(EASD 2015:9月14~18日,ストックホルム)で報告された。この数年にDPP-4阻害薬やGLP-1受容体作動薬による心血管への影響を検証した臨床試験の結果が相次いで報告され,これらの安全性については確認されていたが,プラセボと比べた優越性は示されていなかった。今回の試験では,エンパグリフロジンが主要評価項目の心血管イベントだけでなく,全死亡リスクを32%,心血管死リスクを38%低下させることなども示された。詳細はN Engl J Med (2015年9月17日オンライン版)にも掲載された。なお,同試験の詳細な結果を含む山田悟氏による解説はこちら。