副作用について理解不足のMTX服薬RA患者が4割も
臨床リウマチ学会での報告
2015年12月02日 16:00
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メトトレキサート(MTX)は関節リウマチ(RA)のアンカードラッグであり,適正に使用すれば高い有効率,継続率,寛解率が得られ,関節破壊の進行阻止やQOLの改善が期待できる。一方,1週間のうち1〜2日のみ服用するという特殊な用法・用量であることや,骨髄障害,間質性肺炎,感染症といった副作用に注意が必要である。また,発熱や咳などの症状が出現した際にはMTXを休薬するなど,患者自身に加えて家族,介助者が正確な知識を持つことは副作用を予防する上でも不可欠であるが,理解不足のケースも少なくないようだ。倉敷成人病クリニック看護部の田中晃代氏らは,MTX服用中のRA患者を対象にMTXの理解度調査を実施,40%以上の患者がMTXの副作用と休薬について正しく認識できていない実態が浮き彫りとなり,服薬指導の在り方を再考したと第30回日本臨床リウマチ学会(11月21~22日,会長=近畿大学医学部奈良病院整形外科・リウマチ科教授・宗圓聰氏)で報告した。