火星は苛酷! 長期宇宙滞在の放射線リスク
JAXA宇宙医学生物学研究ワークショップ
2016年03月25日 07:15
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国際宇宙ステーション(ISS)における宇宙飛行士の滞在期間はおよそ半年~1年間におよぶが,滞在中に異変が起きた際,地球への帰還に要する時間は1日程度で済む。しかし,米航空宇宙局(NASA)が有人探査を計画している火星は,地球からの距離がISSに比べはるかに遠く,環境も大きく異なるため,起こりうる健康リスクをISSと同様に考えることはできない。東京都で開かれた宇宙航空研究開発機構(JAXA)主催の平成27年度宇宙医学生物学研究ワークショップ「長期宇宙滞在における放射線リスク低減に向けた取り組み」では,火星での有人探査活動などの長期宇宙滞在において,宇宙飛行士の健康に重大なリスクを及ぼす可能性のある宇宙放射線被曝への対応を中心に,専門家がさまざまな観点から取り組む研究内容,検討結果を報告した。