震災いまだ終わらず! 長期にわたり心不全が増加
第80回日本循環器学会学術集会
2016年03月25日 10:40
これまでに,地震などの自然災害発生時には種々の心血管イベントが増加することが報告されているが,地震の直接被害以上に津波による被害が大きかった東日本大震災については,震災後に見られた循環器疾患に関する長期の悉皆性が高い研究調査はほとんどない。岩手医科大学心血管・腎・内分泌内科分野教授の中村元行氏は,岩手県において4年間にわたり調査した結果,うっ血性心不全の発症率が,震災後4年を経た時点でも,震災前より高い水準を維持していることを第80回日本循環器学会学術集会(3月18〜20日;会長=東北大学循環器内科学教授・下川宏明氏)で報告した。