人生をかけて語る糖尿病治療ガイド
【書評】バーンスタイン医師の糖尿病の解決第4版
北里研究所病院糖尿病センター センター長 山田 悟
2016年05月18日 13:30
本書は,ご自身が1946年(12歳時)に1型糖尿病を発症したBernstein医師が,たった1人で全てを書いた糖尿病治療ガイドである。本書は1997年5月に初版が刊行され,2011年11月に今回の第4版が発行された。2012年の6月,私はMedical Tribune紙とともにニューヨーク近郊の著者のクリニックに著者を訪ねた。80歳近い年齢にもかかわらず,筋肉は隆々としており,若々しい体をしているのが印象的であった。患者としての著者の経験に始まり,著者のこれまでの医学論文についての説明,さらには医学的な話ばかりでなく,彼の趣味であるカメラの話まで,面談の予定時間をはるかに逸脱して多くのことを語ってくださったことを今も覚えている。