中学生のH. pylori検診・除菌の在り方を問う
小児消化器専門医ら
2016年06月16日 16:05
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Helicobacter pylori(H. pylori)除菌による胃がんの発症予防は、年齢層が低いほど効果が高いが、現時点では小児に対する検診と治療に関するコンセンサスは得られていない。その一方で、自治体が主導する中学・高校生へのH. pylori集団検診・治療計画は広がりを見せている。第119回日本小児科学会学術集会(5月13〜15日、会頭=札幌医科大学小児科学講座教授・堤裕幸氏)のシンポジウム「胃がん予防のための中学生ピロリ菌検診と除菌はどうあるべきか」では、H. pylori研究の第一人者である浅香正博氏(北海道医療大学学長)を迎え、小児のH. pylori診療に携わる医師らが、小児における現状や課題について意見を交わした。薬剤耐性菌や適応外使用などの問題から慎重論が多く、丁寧な議論の積み重ねの必要性が示された。