硬膜移植でアルツハイマー型病理変化が伝播か
第57回日本神経学会学術大会
2016年06月22日 16:10
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クロイツフェルト・ ヤコブ病(CJD)に代表されるプリオン病は、異常プリオン蛋白が中枢神経に蓄積することにより、神経細胞変性を来す致死性疾患である。病因によって原因不明の特発性(孤発性)、遺伝性、医源性を含む獲得性に分類される。金沢大学病院神経内科講師の浜口毅氏は、医原性である硬膜移植によるCJD発症例においてアミロイドβ蛋白(Aβ)、異常プリオン蛋白沈着などを評価し、硬膜移植によってアルツハイマー病の病理所見として知られる脳βアミロイドーシスが伝播した可能性を示した。第57回日本神経学会学術大会(5月18~21日、大会長=徳島大学大学院臨床神経科学分野教授・梶龍兒氏)で報告した。同検討の詳細はActa Neuropathol(2016年6月17日オンライン版)に掲載された。(読み解くためのキーワード:獲得性プリオン病)