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ぺムブロリズマブ、米国で適応拡大を迅速承認

2次治療以降の再発/転移性頭頸部がんで

 2016年08月12日 18:05

 米食品医薬品局(FDA)は8月5日、免疫チェックポイント阻害薬ぺムブロリズマブ(商品名:KEYTRUDA、米・Merck社)について、「プラチナ製剤を含む化学療法を受療中あるいは受療後の再発または転移性の頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)」に対する適応を迅速承認した。プラチナ製剤治療歴を有するHNSCCに対しては、抗PD-1抗体ニボルマブ(商品名:オプジーボ、小野薬品工業/米・ブリストルマイヤーズスクイブ社)の承認申請が先月(2016年7月)FDAおよび欧州医薬品庁(EMA)に受理されたことが発表されたばかりである。

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承認維持にはRCTでの予後改善の検証が要件

 今回のぺムブロリズマブのHNSCCに対する承認取得は、オープンラベルの国際多施設共同非ランダム化マルチコホート研究で、プラチナ製剤を含む化学療法を受療中あるいは受療後の再発/転移性HNSCCに対しぺムブロリズマブが投与された174例を含むサブグループにおいて、奏効率(ORR)が従来の標準治療に比べて倍増した結果に基づく。ぺムブロリズマブは2週ごとに10mg/kgあるいは3週ごとに200mg投与された。

 174例の独立評価委員会判定によるORR(RECIST1.1基準)は、16%(95%CI 11~22%)。奏効期間中央値は未到達であったが、奏効期間の範囲は2.4~27.7カ月(進行中の反応)であった。奏効が認められた28例中23例(82%)で6カ月以上奏効が持続していた。

 192例の安全性の評価において、20%以上に認められた有害事象(AE)は疲労、食欲減退、呼吸困難であり、これらの有害事象はメラノーマ、非小細胞肺がん(NSCLC)に対する同薬の投与例でのAEと同様であった。ただし、HNSCCでは、顔面浮腫(全グレードで10%、グレード3/4では2.1%)の発現率の増加、および甲状腺機能低下症の新規出現あるいは悪化(全グレードで14.6%)が認められた。2%以上に認められた重篤なAEは肺炎、呼吸困難、錯乱状態、嘔吐、胸水、呼吸不全であった。臨床的に重要な免疫介在性有害事象として間質性肺炎、大腸炎、肝炎、副腎機能不全、糖尿病、皮膚毒性、筋炎、甲状腺障害が含まれた。

 迅速承認の要件として、Merck社は標準治療に対するぺムブロリズマブの優越性を証明する多施設共同ランダム化比較試験を行い、同薬の臨床的有効性を検証することが求められている。同社は現在、プラチナ製剤を含む化学療法を受療中あるいは受療後の再発/転移性HNSCCを対象に、全生存期間を主要評価項目としてぺムブロリズマブの有効性を検証する多施設共同ランダム化比較試験(KEYNOTE 040試験)を実施中である。

 日本国内においてぺムブロリズマブは、昨年12月切除不能/転移性悪性黒色腫に対し、今年2月に切除不能の進行/再発NSCLCに対し承認申請されている。再発/転移性HNSCCは難治とされ、現在推奨されているプラチナ製剤を中心とした化学療法施行後も早期に再発が認められる場合が多い。また局所治療の適応とならない場合、予後改善が確認された治療法はないため、新たな治療の開発による予後改善効果が期待されている。

(高田あや)

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