メニューを開く 検索を開く ログイン

ホーム »  ニュース »  2016年 »  薬剤情報 »  ダビガトランの中和薬、使用状況把握へ

ダビガトランの中和薬、使用状況把握へ

実臨床データ収集のグローバルプログラムが始動

 2016年08月18日 16:25

 非弁膜症性心房細動患者に対する直接経口抗凝固薬(DOAC)を用いた抗凝固療法では、まれに出血のコントロールが不能となる状況が発生するため、緊急時に抗凝固作用を無効化する中和薬の開発が各社で進められている。そうした中、ドイツ・ベーリンガーインゲルハイムは、他社に先駆けて昨年(2015年)10月に抗凝固薬ダビガトラン(商品名:プラザキサ)の特異的中和薬であるイダルシズマブ(商品名:Praxbind)の米食品医薬品局(FDA)承認を取得。現在、同薬は欧米で広く使用されている。ベーリンガーインゲルハイムは8月15日、実臨床におけるイダルシズマブの使用状況の把握を目的とし、患者データおよび使用状況データを収集するグローバルサーベイランスプログラム「RE-VECTO」を開始すると発表した。

続きを読む(読了時間:約 1 分) 

実臨床における300例の患者・使用状況のデータを収集

 イダルシズマブは、ダビガトランに特異的に結合して抗凝固作用を中和するヒト化モノクローナル抗体のフラグメントであり、ダビガトランの抗凝固作用の中和を要する緊急処置または緊急外科手術を適応とする患者、および生命に関わる、または止血困難な出血を発現した患者に投与される。2016年8月現在、35カ国以上の国で承認済みであり、5,000以上の病院に保管されている。

 今回のRE-VECTOでは、これらの病院薬剤部を通じ、少なくとも300例を登録し、イダルシズマブの臨床上の使用データを収集する(2018年末終了予定)。収集する主なデータは以下の通りである。

  • イダルシズマブを調剤している病院薬剤部
  • 患者の特性
  • 使用理由:処方、部門名、投与状況、総投与量、投与のタイミング、有害事象の有無

 実臨床においてダビガトラン投与時にイダルシズマブが使用される緊急事態としては、緊急手術を要する交通事故から虫垂破裂まで、さまざまな状況が想定される。ベーリンガーインゲルハイムでは、「同プログラムにより集積された患者データおよび使用状況データは、同薬の使用に関する医療関係者・患者への情報提供として活用され、最終的には抗凝固作用の中和が必要となる希少例のケア向上に役立つだろう」と説明している。

日本では2016年3月に承認申請

 イダルシズマブは、日本では初のDOACの特異的中和剤として今年(2016年)3月に承認申請され、5月に医薬品医療機器総合機構(PMDA)により人道的見地から実施される治験(拡大治験)の適用を受けている。

 国内承認申請資料は海外・国内の第Ⅰ相試験結果および国際共同第Ⅲ相RE-VERSE AD試験の中間解析データに基づく。RE-VERSE AD試験は、ダビガトラン投与下で緊急処置または緊急外科手術を必要とした患者群、および生命に関わる、または止血困難な重篤な出血が生じた患者群において、イダルシズマブ(5g)投与4時間以内の最大中和率の指標〔希釈トロンビン時間(dTT)およびエカリン凝固時間(ECT)〕を評価。123例(各57例,66例)を対象とした最新の中間解析では、イダルシズマブ投与によりダビガトランの抗凝固作用の迅速かつ特異的な中和が得られている。緊急搬送の原因または併存症によると思われる死亡26例、投与2〜24日以内の血栓塞栓性イベント5例が確認されたが、後者はいずれも抗血栓療法未再開の患者で発生していた。

 RE-VERSE AD試験は35カ国以上で最大500例の登録を見込み、現在も進行中である。

(吉田京子)

コメント機能は会員限定サービスです。

セミナー開催情報

ランキング

  1. 1

    脳梗塞と誤認されたフグ毒中毒の症例

  2. 2

    真夏の夜の夢

  3. 3

    ASCO2017 がん免疫療法のトピックス

  4. 4

    8学会で抗菌薬適正使用を支援

  5. 5

    重症産後うつ病に有望な注射薬は?

  6. 6

    2050年に世界で1億1,500万人が失明

  7. 7

    開業に必要な3つの「決めるべきこと」

  8. 8

    生薬の"染色体毒性"を防いで流産防止

  9. 9

    米国のてんかん患者数が増加、CDC・2015年推計

  10. 10

    家庭血圧の日々変動が認知症発症リスクに

  11. アクセスランキング一覧 
  1. 1

    "HDL-C上昇薬"の悲劇と不可解

  2. 2

    漢方生薬、記載のない重大リスクも

  3. 3

    週3~4回の飲酒で糖尿病リスクが最低に

  4. 4

    製薬業界の自主規制、「行き過ぎてないか」

  5. 5

    生活指導で年相応の睡眠時間を

  6. 6

    "糖尿病が世界を滅ぼす"が現実に!?

  7. 7

    2つのチェックリストをフレイル予防に活用

  8. 8

    3つのGLを統合した成人肺炎診療GLとは?

  9. 9

    統合失調症、陰性症状の治療と支援

  10. 10

    うつ病像の変化、医療スタッフの変化も促す

  11. アクセスランキング一覧 

ホーム »  ニュース »  2016年 »  薬剤情報 »  ダビガトランの中和薬、使用状況把握へ

無料会員登録で、記事が全文閲覧できます。

記事を読めば読むほどCapが貯まる貯めたCapで豪華商品プレゼントに応募!

アンケート調査にご協力いただくと謝礼をお支払い※謝礼が発生しないアンケートもございます

下記キャンペーンコードを登録時にご利用頂くと
1,000ポイントを進呈いたします。※医師会員のみ(既に登録済みの会員は対象外)

コード:P08504447有効期限:8月末まで