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ホーム »  ニュース »  2016年 »  学会レポート »  ピロリ菌による胃粘膜異常が脂質代謝に影響か

ピロリ菌による胃粘膜異常が脂質代謝に影響か

第57回日本人間ドック学会学術大会

 2016年08月31日 07:05

 Helicobacter pyloriH. pylori)感染は胃粘膜の慢性的な炎症を持続させるだけでなく、脂質代謝にも影響する可能性が示唆されているが、一定の見解が得られていない。亀田総合病院附属幕張クリニック医療統計情報管理室室長の島本武嗣氏、東京大学大学院消化器内科の山道信毅氏は脂質関連値と胃粘膜の状態、H. pyloriとの関連について検討し、胃粘膜の異常が脂質代謝に影響を及ぼす可能性を第57回日本人間ドック学会学術大会〔7月28~29日、大会長=社会医療法人財団慈泉会理事長/相澤健康センター(長野県)名誉顧問・相澤孝夫氏〕で報告した。

胃粘膜萎縮、肥厚、H. pylori抗体価と脂質関連値の関連を検討

 対象はH. pylori抗体価測定とペプシノゲン判定による胃がんリスク検診を受診した2010年の人間ドック受診者のうち、H. pylori除菌経験者、脂質異常症治療薬服薬者、脳血管および心血管疾患既往歴のある者を除外した5,917例(H. pylori陽性1,489例、陰性4,428例)。脂質関連値とH. pylori感染による胃粘膜萎縮、肥厚やH. pylori抗体価との関連について検討した。

 胃粘膜の萎縮と肥厚の評価は胃X線で行った。なお、島本氏らは胃X線による萎縮性胃炎と内視鏡による萎縮性胃炎は強く相関することを報告している(Gastric Cancer 2016; 19: 670-675)。

 統計解析は脂質関連値を目的変数とし、胃粘膜萎縮、肥厚の程度、H. pylori抗体価のいずれか1つと年齢、性、喫煙、飲酒、BMIを交絡因子として調整した分位点回帰を行った。

H. pyloriの除菌で動脈硬化リスク低下の可能性

 その結果、HDL-Cは萎縮の程度が進むにつれて減少し、LDL-Cは軽度・中等度の萎縮で有意に減少する()など、全ての脂質関連値において胃粘膜萎縮、肥厚の程度、H. pylori抗体価と関連する傾向が示された。

図. 各脂質関連値と胃粘膜状態との関連

(島本武嗣氏提供)

 また、LDL-C、non- HDL-C、HDL-C、LDL-C / HDL-C比では全ての胃粘膜の状態との有意な関連が認められたが、トリグリセライドでは有意な関連が認められなかった。脂質代謝に与える影響は、高度の萎縮、抗体価高値、軽度の肥厚で大きかった。

 以上から、島本氏らは「脂質関連値に胃粘膜の状態に比例した有意な増加または減少傾向が見られ、胃粘膜の異常が脂質代謝に影響を及ぼす可能性が示唆された。この解析結果は加齢による影響を考慮し、その影響を調整した結果であり、胃粘膜の状態が有意に関連していると考えられた。また、H. pylori除菌後にはHDL-Cが25%有意に増加したことが報告されており(Am J Cardiol 2004; 93: 219-220)、胃粘膜の萎縮は、ほぼH. pylori感染によって惹起されることから、H. pylori除菌により動脈硬化性疾患発症リスクを低減する可能性が示唆された」とまとめた。

林 みどり

  

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