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喫煙者は手術でも高リスク、禁煙で改善を〔CBnews〕

厚労省検討会が報告書案了承

CBnews | 2016.09.01 13:00

 厚生労働省の喫煙の健康影響に関する検討会(座長=祖父江友孝・大阪大大学院教授)は31日、たばこと疾患の因果関係の判定などを盛り込んだ報告書(たばこ白書)案を了承した。報告書案では、禁煙の治療・介入といった支援方法を提示。喫煙者が麻酔時に換気障害や低酸素になりやすく、手術後も呼吸器合併症のリスクが高いことを挙げ、手術前に禁煙を促す際は、禁煙補助薬を使った「強力な介入が望ましい」と提言している。

手術後の治癒過程に喫煙は「悪影響」

 報告書は1987年に初めて公表され、今回で4回目の作成。今回の報告書案では、禁煙後のリスク減少の有無などを踏まえ、たばこと疾患の因果関係を4段階に分けて判定。科学的証拠が「因果関係を推定するのに十分」とした最上位の「レベル1」の疾患として、肺がんなど各種のがんに加え、▽脳卒中▽虚血性心疾患▽腹部大動脈瘤▽慢性閉塞性肺疾患(COPD)-などを挙げている。

 受動喫煙と肺がんの関連については、国立がん研究センターが中心となった研究班が受動喫煙による肺がんリスク評価を「ほぼ確実」から最も関連の強い「確実」に引き上げたことなどを考慮し、「レベル1」に認定した。

 また、非喫煙者に比べて喫煙者の手術後の心筋梗塞が2.09倍、心停止が1.87倍、肺炎が1.8倍に増加するとした米国外科学会症例登録事業に触れ、喫煙は手術後の治癒過程に「悪影響を与える」と指摘。麻酔時に気道分泌物の増加などで換気障害や低酸素になりやすいことも取り上げている。

禁煙で呼吸器合併症減少や創傷治癒効果も

 報告書案では、禁煙後4-8週間以上経過すると、手術後の呼吸器合併症が減少するといった禁煙による「改善効果」も記載。大きな手術だけでなく、小さな傷でも禁煙による創傷治癒の効果が認められていることを挙げ、「待機手術患者においては、術前禁煙は必須」とした。

 このほか、カウンセリングや禁煙補助薬の使用などの手術前の禁煙介入の重要性を提示。禁煙率は「弱い介入」よりも「強い介入」の方が8倍高いといった報告を踏まえ、禁煙補助薬を使用した介入を推奨し、パッチなどによるニコチン代替療法や禁煙治療の内服薬バレニクリンが国内で利用可能としている。

 その上で、こうした手術に関連した介入を活用して「麻酔科、外科系医師が共同で術前禁煙、術後再喫煙防止に努め、永続的禁煙者を増やすことが重要」と指摘。患者への禁煙支援などを計画的に実行するため、病院内に「喫煙対策委員会」を設置することを促している。

(2016年8月31日 新井哉・CBnews)

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