メニューを開く 検索を開く ログイン

ホーム »  ニュース »  2016年 »  臨床医学 »  「ANGPTL2」が糖尿病患者の死亡を予測

「ANGPTL2」が糖尿病患者の死亡を予測

血中濃度高いとリスク約2.5倍―フランス研究

 2016年09月15日 07:20

糖尿病2017

 フランス・Polyclinique de PoitiersのMathilde Fraty氏は、「アンジオポエチン様蛋白質(ANGPTL)2の血中濃度は、2型糖尿病患者の全死亡および心血管イベントを予測するマーカーとして有望」とする研究結果を欧州糖尿病学会(EASD2016、9月12~16日、ミュンヘン)で報告した。同国の2型糖尿病患者約1,300人を対象に解析したところ、血中ANGPTL2値が19.5ng/mL超の群では、19.5ng/mL未満の群に比べて全死亡および心血管イベントのリスクがいずれも約2.5倍だったという。この研究成果はDiabetologia2016年8月4日オンライン版)にも掲載されている。

続きを読む(読了時間:約 1.5 分) 

慢性炎症引き起こす蛋白質

 ANGPTLは、血管新生因子であるアンジオポエチンと構造的に類似する蛋白質。これまでに7種類が同定されている。このうちANGPTL2は慢性炎症を引き起こすことが分かっており、動脈硬化や糖尿病、がんなどの疾患に関連することが示されているという。 Fraty氏らは今回、このANGPTL2の血中濃度が2型糖尿病患者の全死亡リスクおよび主要心血管イベント(心血管死、心筋梗塞、脳卒中の複合)のリスクを予測するマーカーとして有用か否かについて検討した。

 対象は、2型糖尿病の大血管・細小血管合併症の遺伝的・環境的要因を探索するためにフランスで実施されたSURDIAGENE研究に登録された2型糖尿病患者1,353例(男性58%、平均64歳)。末期腎不全患者は除外された。中央値6.0年の追跡期間中に367例が死亡、290例で主要心血管イベントが発生した。

 ベースライン時の血中ANGPTL2値を「11.2ng/mL未満」「11.2ng/mL以上14.7ng/mL未満」「14.7ng/mL以上19.5ng/mL未満」「19.5ng/mL超」の4群に分けて検討したところ、19.5ng/mL超の群では19.5ng/mL未満の3群に比べて年齢、性、心血管危険因子などで調整後の死亡リスクが2.44倍(P<0.0001)と有意に高く、主要心血管イベントのリスクも2.43倍(P<0.0001)と有意に高かった。

導入前に臨床試験で検証が必要

 これまでに、2型糖尿病患者では糖尿病のない人に比べ死亡リスクが2倍、冠動脈疾患リスクが3倍に上ると報告されている。2型糖尿病患者の心血管リスクはLDLコレステロール値や喫煙などの危険因子に基づき評価されるが、Fraty氏は今回の解析結果を踏まえ「確立された因子にANGPTL2を加えることで、2型糖尿病患者のリスク層別化の精度を高めることができるかもしれない」と期待を寄せた。

 一方で、同氏は「現在、2型糖尿病患者を含め、ルーチンの検査でANGPTL2値が測定されることはない。今回の結果を考慮すると、ルーチンでのANGPTL2値測定は興味を引くコンセプトだが、実際に日常診療に導入する前に、臨床試験で今回の研究結果について検証する必要がある」としている。

(岬りり子)

  

ピックアップコンテンツ

コメント機能は会員限定サービスです。

MedicalTribuneLuxe秋号

ホーム »  ニュース »  2016年 »  臨床医学 »  「ANGPTL2」が糖尿病患者の死亡を予測

医療・医学ニュースサイト
MedicalTribuneウェブへようこそ
ご利用は完全無料です

今、会員登録いただくと
もれなく1,000ポイント進呈!※医師会員限定(既に登録済みの会員は対象外)
※ポイントはAmazonギフト券等に交換が可能です

本キャンペーンを適用するには
下記よりご登録くださいもしくは登録時に下記キャンペーンコードをご入力

P10504715 有効期限:10月末まで