メニューを開く 検索を開く ログイン

ホーム »  ニュース »  2016年 »  薬剤情報 »  抗PD-1抗体、肺がん一次治療で奏効

抗PD-1抗体、肺がん一次治療で奏効

キイトルーダ単独投与でPFSを有意に延長

 2016年10月18日 07:20

 免疫チェックポイント阻害薬であるペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ)とニボルマブ(同オプジーボ)はいずれも抗PD-1(programmedcell death-1)抗体である。肺がん領域では、わが国では昨年(2015年)12月にニボルマブが先行して「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)」を適応として承認されたが、ペムブロリズマブも今年2月に同じ適応で承認申請されており、早ければ年内に承認される可能性がある。そうした中で欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2016、10月7~11日)では、未治療のNSCLCに対するペムブロリズマブの単剤投与の有効性および安全性を化学療法との比較により検証した非盲検ランダム化比較第Ⅲ相試験KEYNOTE-024の結果が報告され、同薬投与による無増悪生存期間(PFS)の有意な延長効果が認められた。この結果はN Engl J Med2016年10月9日オンライン版)に同日掲載された。一方、同学会ではNSCLC一次治療でのニボルマブの有効性は示されなかったことも報告された(関連記事:【解説】がん免疫療法が一次治療へ)。

続きを読む(読了時間:約 2 分) 

対象をPD-L1高発現例に限定

 KEYNOTE-024試験の対象は、Ⅳ期の未治療NSCLCで、腫瘍細胞の50%以上がPD-L1を発現(PD-L1高発現)しており、EGFR変異およびALK変異が認められない患者である。

 日本を含む16カ国142施設でスクリーニングされた1,934例のうち305例が登録され、ペムブロリズマブ群(P群、154例)と化学療法群(C群、151例)に1:1にランダムに割り付けられた。C群で最も多く行われたレジメンは、カルボプラチン+ペメトレキセド併用療法(67例)であった。

 両群の患者背景はほぼ同様で、P群、C群で、年齢中央値はそれぞれ64.5歳、66.0歳、男性は59.7%、62.9%、喫煙歴(Current/Former)は22.1%/74.7%、20.5%/66.9%、非扁平上皮がんは81.2%、82.1%。同試験ではクロスオーバーが認められ、C群では患者の43.7%が病勢進行が認められた後にペムブロリズマブによる治療を受けた。

 主要評価項目はPFSであった。

病勢進行リスクを50%軽減

 その結果、PFS中央値は、C群の6.0カ月(95%CI 4.2~6.2)に対し、P群では10.3カ月(同6.7~未到達)であった〔病勢進行あるいは死亡に対するハザード比(HR)0.50、95%CI 0.37~0.68、P<0.001、〕。

図.無増悪生存期間(PFS)

N Engl J Med 2016年10月9日オンライン版)

 OSは、中間解析の時点で認められている死亡例は半数以下の108例であったが、試験開始6カ月時点での生存例はC群の72.4%(95%CI 64.5~78.9)に対し、P群では80.2%(同72.9~85.7)と有意に高かった(HR 0.60、95%CI 0.41~0.89、P=0.005)。奏効率はP群44.8%、C群27.8%であった。

 また治療関連の有害事象(AE)の発現率はP群73.4%、C群90.0%で、うちグレード3以上の治療関連AEはP群26.6%、C群53.3%であった。

2つの抗PD-1抗体、肺がん1次治療で明暗を分ける結果に

 なおESMO 2016では、PD-L1陽性のⅣ期/再発NSCLCに対するニボルマブ単剤投与の有効性を化学療法との比較により検証したランダム化比較第Ⅲ相試験CheckMate-026の結果も報告されたが、ニボルマブの有効性は示されなかった。同試験の主要評価項目はPD-L1の発現が5%以上の患者におけるPFSであった。

(髙田あや)

コメント機能は会員限定サービスです。

セミナー開催情報

ランキング

  1. 1

    90年以降、都道府県の平均寿命の格差が拡大

  2. 2

    副作用検索ランキング<2017年7月>

  3. 3

    重度精神疾患患者は平均余命が20年以上短い

  4. 4

    実は低かったサルコイドーシスの寛解率

  5. 5

    制吐療法に新たな推奨、ASCOガイドライン

  6. 6

    うつ病像の変化、医療スタッフの変化も促す

  7. 7

    真菌感染症の早期発見のために10の質問

  8. 8

    【キーワード】健康転換(health transition)

  9. 9

    妊娠中の抗うつ薬使用が児の自閉症リスクに

  10. 10

    今後読みたい記事は?

  11. アクセスランキング一覧 
  1. 1

    小児の即席麺関連熱傷、わが国で発生率高い

  2. 2

    今話題の「筋膜リリース」ってなんだ?!

  3. 3

    "HDL-C上昇薬"の悲劇と不可解

  4. 4

    漢方生薬、記載のない重大リスクも

  5. 5

    製薬業界の自主規制、「行き過ぎてないか」

  6. 6

    週3~4回の飲酒で糖尿病リスクが最低に

  7. 7

    生活指導で年相応の睡眠時間を

  8. 8

    大動脈ステントグラフトで死亡例も

  9. 9

    "糖尿病が世界を滅ぼす"が現実に!?

  10. 10

    2つのチェックリストをフレイル予防に活用

  11. アクセスランキング一覧 

ホーム »  ニュース »  2016年 »  薬剤情報 »  抗PD-1抗体、肺がん一次治療で奏効

無料会員登録で、記事が全文閲覧できます。

記事を読めば読むほどCapが貯まる貯めたCapで豪華商品プレゼントに応募!

アンケート調査にご協力いただくと謝礼をお支払い※謝礼が発生しないアンケートもございます

下記キャンペーンコードを登録時にご利用頂くと
1,000ポイントを進呈いたします。※医師会員のみ(既に登録済みの会員は対象外)

コード:P08504995有効期限:8月末まで