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制度開始1年、医療事故の解剖実施率は32%

医療事故調査制度の動向

 2016年11月04日 16:45

 日本医療安全調査機構は11月4日、医療事故調査制度が開始してから1年間における動向について公表した。制度が施行された昨年(2015年)10月から今年9月までの相談件数や相談者の内訳、医療事故報告件数などをまとめたもので、期間中の医療事故報告件数は388件で直近の半年間では月に30件台で推移していたこと、解剖実施率が32%、オートプシー・イメージング(Autopsy imaging;Ai)実施率が34%であったことなどを明らかにした(関連記事)。

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患者死亡から医療事故報告までの期間は平均32日

 同制度は、医療事故が発生した場合、医療機関が遺族への説明、医療事故調査・支援センター(同機構)への報告、原因を明らかにするための調査、調査結果の遺族への説明及びセンターへの報告を行うというもの。報告件数は患者1人当たりを1件とし、死亡した患者が複数(妊産婦の死亡および死産または新生児の死亡など)の場合は患者ごとに報告されるものとした。また、院内調査結果報告などの記載内容については、医療機関への照会内容を反映したものも含まれている。

 相談件数は合計1,820件で、直近3カ月は月139~146件と140件前後で推移していた。相談者別では医療機関などからが1,078件、遺族などからが525件だった。遺族からの相談は、今年6月に医政局総務課長通知「遺族からの求めに応じて、相談内容等を病院の管理者に伝達すること」の発出後、一時的な増加が認められたとしている。

 医療事故報告件数は388件で、直近の半年は月30件台で推移していた。地域ブロック別に見ると、人口100万人当たりの報告件数は北海道で3.33件、東北で2.22件、関東信越で3.26件、東海北陸で2.89件、近畿で2.70件、中国四国で2.48件、九州で3.93件だった。全体では3.05件で、同機構は「地域差は減少傾向にあった。引き続き、研修などにより正しい理解の周知に努める」としている。

 患者死亡から医療事故の報告までの期間は平均31.9日だったが、2015年10月~16年3月までは21.9日、2016年4月~9月までは41.2日と直近の6カ月では延長していた。また、報告まで29日以上を要したものが4割を超えていた。

 院内調査が終了した医療機関から順次報告される院内調査結果報告は、388件中161件でなされた。調査に要した期間は平均118.5日(中央値112日)と3カ月以上を要していた。6カ月を超えて報告されていない事例が59件あるという。

解剖とAiを両方行ったのは12%

 解剖の実施は161例中52件(32.3%)で、前半の6カ月は12件(24.5%)、直近の6カ月は40件(35.7%)と直近では解剖実施率が増加していた。解剖の内訳は病理解剖が36件(69.2%)、司法解剖が12件(23.1%)、行政解剖が4件(7.7%)だった。Aiの実施は56件(34.8%)で、前半の6カ月は17件(34.7%)、直近の6カ月は39件(34.8%)と大きな変化はなかった。解剖のみ行われたのは33件(20.5%)、解剖とAiの両方は19件(11.8%)、Aiのみは37件(23.0%)だった。同機構は「解剖調査の実施率は増加傾向にあり、必要に応じて適切に解剖調査が実施されることが望ましい」としている。

 院内に調査委員会を設置したのは160件で、外部委員の参加は120件(75.0%)でなされていた。

 院内事故報告日から院内調査結果報告までの期間は平均108.3日、院内調査結果報告からセンターへの調査依頼までの期間は平均68.7日だった。センター調査への依頼理由は、36件(センターに依頼があった16件の理由を複数計上)のうち遺族からの「院内調査結果に納得できない」が29件と最も多かった。医療機関からは4件で、「死因が明らかでない」が2件、「院内調査結果の検証をしてほしい」が2件だった。

(林 みどり)

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