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杉良太郎氏が大動脈弁狭窄症の体験を語る

 2016年11月11日 07:25

 このほど東京都内で開かれた日本心臓財団プレスセミナーで、俳優の杉良太郎氏(72)が、昨年(2015年)12月に手術を受けた大動脈弁狭窄症(AS)の治療体験などについて述べた。本人の口から病について語られるのは初めてという。

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未経験の体の異変で死を覚悟

 ASは、高齢社会の中で患者数が年々増加し、心不全の原因の1つとして注目されている。65歳以上のASの罹患率は2〜4%とされ、潜在患者数は約100万人と推定されている。

 杉氏は2000年くらいから時々立ちくらみや息切れを自覚し、2003年に人間ドックで本格的な検査を受けたところ、弁の石灰化が進んでいることが判明した。しかし、医師からは「この程度ならまだ大丈夫」と言われたため、その後あまり気に留めてはいなかった。だが、昨年8月、ベトナムのテレビ番組の撮影で和歌山に出かけた際、高熱を出し、話もできない状態に陥った。これまで経験したことのない体の異変に見舞われ、同氏は「人生で初めて死を覚悟した」と述べた。翌日朝一番の飛行機で帰京し、都内の病院を受診したところ、心不全からきた肺炎と診断され、2〜3Lの胸水の貯留が認められた。担当医には「もう少し受診が遅れていたら、死んでいた」と言われたという。大動脈弁の弁口面積は正常だと3cm2以上だが、杉氏は1cm2以下で高度のASと診断され、自ら手術を決断したという。

ウシ生体弁を使い、MICS手術

 手術は昨年12月に都内の病院で極秘裏に行われた。手術前日には、出演していたテレビドラマ「下町ロケット」の最終回の撮影があり、共演者のK氏のNG出しが延々と続き難航、収録が終わったのは予定を大幅に越え、時計は午前1時を回っていたという。ドラマでは、新型の心臓人工弁の開発がテーマとなっており、杉氏は、翌日の手術を控え、何か運命的なものを感じたという。

 術式は、同氏が70歳代であることを考慮し、右肋間小開胸で行うMICS(Minimally invasive cardiac surgery)手術で、ウシの心膜でつくられた生体弁を使った置換手術が約3時間ほどで行われた。術後は病院の階段の昇降などリハビリテーションに励み、回復は早かった。痛みはなく、鎮痛薬は一切使わなかったという。

 現在は、1日3回の服薬の他、塩分や糖分の制限をしているという。同氏は「大変なことになって、あのとき気を付けていればよかったと後悔しないよう、日ごろからの食事の節制や運動に心がけることが必要だ」と語った。

定期健診による早期発見が大事

 セミナーで杉氏とトークセッションに臨んだ東京ベイ・浦安市川医療センターハートセンター長の渡辺弘之氏は「ASは長期間にわたって無症状で経過するが、少しずつ確実に進行し、ある時点で崖からストーンと落ちるように悪化する。昨年8月の杉氏の体調の異変は敗血症性ショック状態と推察され、多臓器不全に陥る危険性があったが、同氏に体力があったため大事に至らなかったのではないか。全身の動脈硬化の進展を理解し、弁を替えただけで結果オーライとしない同氏の認識は大事だと思う。高齢の方は定期健診を受けて心雑音や心電図、胸部X線画像などを調べてもらうと早期発見につながるだろう」とコメントした。

(伊藤 茂)

  

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