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パッチでピーナツアレルギーを治療

経皮免疫療法の多施設RCT第II相試験

臨床医学 | 2016.11.18 07:10

イメージ画像 (c)Getty Images ※画像はイメージです

 ピーナツアレルギーに対する経皮免疫療法は安全性および忍容性が高く、プラセボに比べて有意な治療効果を示した。米・University of Arkansas for Medical SciencesのStacie M. Jones氏らが、4~25歳のピーナツアレルギーを対象にした多施設二重盲検ランダム化プラセボ対照第Ⅱ相試験(CRT)を実施した結果をJ Allergy Clin Immunol2016年10月26日オンライン版)に発表した。

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11歳以下の低年齢児で高い治療成功率

 ピーナツアレルギーに対する経皮免疫療法に関しては、これまでにフランス・DBV Technologies社が開発したパッチ剤(商品名Viaskin Peanut)の第I相試験で安全性および忍容性が確認されている。今回、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の助成を受けたConsortium of Food Allergy Research(CoFAR)グループが行った第Ⅱ相試験では、ピーナツアレルギー患者74例を低用量経皮免疫療法群(ピーナツ蛋白質100μg、24例)、高用量経皮免疫療法群(同250μg、25例)、プラセボ群(25例)にランダムに割り付けられた。患者は毎日、新しいパッチを上腕(11歳超)または肩甲骨の間(11歳以下)に貼付した。主要評価項目は52週後の治療成功で、食物経口負荷試験でピーナツ蛋白質5,044mg摂取またはベースラインの10倍以上の症状誘発閾値達成を治療成功と定義した。

 52週後の治療成功率は、プラセボ群(12%)に比べて低用量群(46%)および高用量群(48%)が有意に高く(各P=0.005、P=0.003)、用量による有意差はなかった(P=0.48)。

 11歳以下と11歳超の年齢群による比較では、低年齢群の治療成功率が有意に高く(P=0.03)、11歳超では治療効果がほとんど認められなかった。

症状誘発閾値、特異的IgG4、IgG4/IgEが有意に上昇

 ベースライン~52週後の症状誘発閾値の推移を分析した結果、プラセボ群〔中央値0mg、四分位範囲(IQR)-40.0~1.0〕に比べて低用量群(同43mg、0.0~140)および高用量群(同130mg、30~600)は有意に上昇しており(各P=0.014、P=0.003)、用量による有意差はなかった(P=0.41)。

 ベースライン~52週後の免疫学的変化の評価では、経皮免疫療法群はプラセボ群に比べてピーナツ特異的IgG4値およびIgG4/IgE比が有意に上昇した(ともにP<0.0001)。また、経皮免疫療法群ではピーナツによる好塩基球活性化の低下傾向およびピーナツ特異的TH2サイトカインの減少傾向が見られた。これらの変化は、食物アレルギーに対する他の免疫療法で見られる変化と一致していた。

高い忍容性、重篤な全身性の副反応なし

 安全性の評価ではプラセボ群の14.4%、低用量群および高用量群のそれぞれ79.8%になんらかの副反応が出現し、その大部分はパッチ剤の貼付部位に限局した軽度の皮膚反応であった。貼付部位以外の反応はまれで、重篤な全身性の副反応およびエピネフリン投与例は皆無であった。

 アドヒアランスは全般的に高く(全体97.1%、11歳以下97.0%、11歳超97.4%)、脱落はグレード3/4の局所皮膚反応による1例のみであった。

 以上のように、経皮免疫療法は全般的に安全性および忍容性が高く、プラセボに比べて大きくはないが統計学的に有意な治療効果が示された。今後、130週間のオープンラベル試験が予定されており、今回認められた効果が治療期間の延長により増大するかどうかについて、長期治療のアドヒアランスおよび有効性の評価結果が待たれる。

(太田敦子)

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