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シロリムス外用が顔面血管線維腫に有効

外用療法の第Ⅱ相試験

 2016年12月02日 07:10

 シロリムス外用薬が結節性硬化症による顔面血管線維腫の治療に安全かつ有効であることが明らかになった。第Ⅱ相臨床試験の結果を大阪大学皮膚科講師の金田眞理氏らが第4回日本結節性硬化症学会(会長=同氏)で報告、同時にJAMA Dermatol2016年11月12日オンライン版)にも発表された(関連記事)。

続きを読む(読了時間:約 1.5 分) 

0.05%、0.1%、0.2%の3用量を検討

 結節性硬化症では全身に過誤腫と呼ばれる良性腫瘍が多発する疾患で、これらの皮膚病変に対しmTOR阻害薬のシロリムスが有効であることが知られている。シロリムスの効果は結節性硬化症による顔面血管線維腫に対しても期待されるが、内服療法には副作用の懸念があることから、金田氏ら同大学の研究グループはシロリムスの外用薬の開発を進めてきた。それにより、ノーベルファーマ社と共同開発した外用薬シロリムス〈NPC-12G〉が現在、治験段階にあり、顔面血管線維腫に対する良好な治療効果を示している。今回、同氏らは、結節性硬化症に伴う顔面血管線維腫に対するシロリムス外用薬〔シロリムスゲルの3種類の濃度(0.05%、0.1%、0.2%)〕の有効性と安全性、および最適用量を検討する目的で実施した用量漸増法による第Ⅱ相ランダム化プラセボ対照二重盲検試験の結果を報告した。

 対象は、2013年12月10日~14年7月17日に同大学病院で登録した結節性硬化症による最長径2mm以上の顔面血管線維腫を3個以上有する小児18例(6~18歳)および成人18例(19~47歳)、計36例〔男性13例、年齢中央値40歳(6~47歳)〕。

 小児および成人の対象を18例ずつ3群(シロリムスゲル群:小児4例・成人4例、プラセボ群:小児2例・成人2例)に分け、ランダムにシロリムスゲル0.05% vs. プラセボ群、同0.1% vs. プラセボ群、同0.2% vs. プラセボ群に割り付けた。治療は、病変部へのゲル1日2回塗付の12週間投与とし、治療開始2、4、8、12週目と、治療終了後4週目の治療効果および安全性を評価した。評価はITT解析により行った。

最適用量は0.2%

 主要評価項目は、治療開始前に対する治療12週後の症状改善効果である。「3個の標的腫瘍における腫瘍縮小、発赤軽減の複合成績」の改善を4.0~-2.0の指標で評価した。

 全群(36例)、小児サブグループ群(18例)、成人サブグループ群(18例)のそれぞれにおいて、シロリムス0.2%投与、同0.1%投与、同0.05%投与、プラセボ投与の改善指標を比較した結果、シロリムス0.2%は、全例、成人、小児全てにおいて、12週後に有意な改善効果を示すことが明らかになった(平均改善指標:1.94±0.68、P<0.001、)。

図. 全例の改善指標の変化

図

JAMA Dermatol 2016年11月12日オンライン版)

 一方、シロリムス0.1%および0.05%投与でも効果が認められたが、0.1%投与では成人サブグループで平均改善指標が0.88±0.85(P=0.03)、0.05%投与では全例群で1.6±1.11(P=0.09)となり、これらの群では12週後の有意な改善因子とならないことが示された。

 副作用としては、いずれも軽度な皮膚乾燥が36%、皮膚刺激が31%に見られたが、著明な有害事象は認められなかった。

 以上から、金田氏は「シロリムスの外用薬であるシロリウムゲルが結節性硬化症による顔面血管線維腫の治療に安全かつ有効で、最適用量は0.2%であることが示された」と報告した。

(坪山容子)

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