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UVB曝露量が多いほど近視が減少

 2016年12月12日 07:00

イメージ画像 (c)Getty Images ※画像はイメージです

 屋外活動時間に直接関連する紫外線B波(UVB)への曝露量が多いほど近視が減少し、その影響は14~29歳の思春期および若年成人期で最も大きかった。英・King's College LondonのKatie M. Williams氏らは、欧州の多施設共同研究European Eye Studyから抽出した3,168例のデータ解析結果をJAMA Ophthalmol2016年12月1日オンライン版)に発表した。

続きを読む(読了時間:約 2 分) 

教育年数の最長群の近視は最短群の2倍

 European Eye Studyは、2000年11月6日~02年11月15日に7カ国(各1施設)で65歳以上の被験者をランダムに抽出し、眼科検査、採血、面接調査を実施した研究。今回の解析では、-0.75ジオプター以下を近視と定義し、無水晶体眼、偽水晶体眼、加齢黄斑変性、白内障による視力障害は除外した。最終的に、近視371例および非近視2,797例の計3,168例(平均年齢72.4歳、男性46.0%)を解析対象とし、UVB曝露量、血中ビタミンD3濃度、ビタミンD代謝経路の一塩基多型と近視との関連を検討した。

 年齢、性、研究施設で調整したロジスティック回帰分析の結果、UVB曝露量の1SD増加が近視のオッズ低下に関連することが判明した〔オッズ比(OR)0.72、95%CI 0.56~0.93、P=0.001〕。

 教育年数で見ると、三分位の最高群(中央値14年)は最低群(中央値7年)に比べて近視が2倍以上多かった(OR 2.08、95%CI 1.41~3.06、P=0.001)。年齢別の解析では、14~19歳(OR 0.81、95%CI 0.71~0.92)および20~29歳(同0.7、0.62~0.93)でUVB曝露量の1SD増加が近視のオッズ低下に関連していたが、その他の年齢群では関連が認められなかった。

ルテインがリスク低下に関連、ビタミンDは関連せず

 日光曝露によるビタミンD濃度の上昇が近視の抑制に関連するといわれるが、今回の解析では血中ビタミンD3濃度と近視との間に独立した関連は認められなかった。また、ビタミンD代謝関連の一塩基多型と近視についても独立した関連は認められなかった。

 一方で、血中ルテイン濃度の五分位の最高群は最低群に比べて近視のリスクがほぼ半減していた(OR 0.57、95%CI 0.46~0.72)。ルテインは加齢黄斑変性のリスク低下、健常者のコントラスト感度向上、眼軸長(軸性近視)に関連することが示されている。

 以上の関連は、さらに年齢、性、研究施設、季節、血中ビタミンD3濃度、血中ルテイン濃度、教育年数、UVB曝露量で調整したモデルでも不変であった。

近視抑制に屋外活動利用が増加傾向

 Williams氏らは研究の弱点として、UVB曝露量がUV照度計による正確な測定値ではないことや、小児期のUVB曝露量データがないことなどを指摘した上で、屋外活動時間に直接関連するUVB曝露量が多いほど近視が減少すると結論。「UVB、教育、近視の関連はそれぞれの調整後も維持されており、教育年数の長さと近視の多さとの関連を媒介する要因が屋外活動時間の不足だけではないことを示唆している」と述べ、「屋外活動時間の延長による近視の抑制効果を利用するケースが増加してきており、そのメカニズムや、どのライフステージで効果が得られるかという点について、理解を深める必要がある」と締めくくっている。

(太田敦子)

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