キノコの成分がうつや不安を軽減
進行がん患者対象、2件の小規模RCT
2016年12月13日 07:10
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マジックマッシュルームに含まれる幻覚成分として知られるシロシビンが、進行がん患者の抑うつや不安といった症状の軽減に有効であることを示す2件のランダム化比較試験(RCT)の結果がJ Psychopharmacol(2016; 30: 1165-1180、1181-1197)に掲載された。いずれも対象例が約30~50例と小規模だが、シロシビンの単回投与で迅速な効果が得られ、かつ約半年間にわたってその効果が持続したという。進行がん患者の多くはうつや不安の症状に苦しんでいるが、現在使用されている抗うつ薬では即効性が期待できず、副作用の問題もある。こうした中、今回2件のRCTで有効性が示されたことを受け、新たな治療選択肢としてシロシビンを有望視する専門家の論評も同誌に掲載されている。