「治療抵抗性統合失調症」の統一定義を提唱
TRRIPワーキンググループ
2016年12月16日 07:10
2名の医師が参考になったと回答
統合失調症患者の一部には、適切な治療を行っても改善が認められない治療抵抗性患者が存在するため、このような患者の病態や治療法について国内外で複数の研究が実施されている。しかし、研究ごとに「治療抵抗性統合失調症」の診断基準が異なっており、各国のガイドラインが示す定義も一致していない。そこで、日本を含む世界各国の専門家で構成されたTRRIP※1ワーキンググループ(WG)は、治療抵抗性統合失調症患者を対象としたランダム化比較試験(RCT)のシステマチックレビューを実施。さらにWGでの議論を経て、コンセンサスに基づく治療抵抗性統合失調症の定義についてガイドライン(GL)をまとめ、Am J Psychiatry(2016年12月6日オンライン版)に発表した。同GLの概要とともに、わが国からWGの一員としてGL策定に携わった鈴木健文氏のコメントを紹介する。