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高齢者の運転力、講習で改善...1年後も効果維持〔読売新聞〕

yomiDr. | 2017.01.11 16:45

 高齢ドライバーによる事故を防ぐため、国の研究機関と自動車学校が共同で、高齢者の運転の安全性を向上させる講習カリキュラムを開発した。

 認知機能の低下がみられる高齢者に試験的に実施したところ、注意力や判断力を含めた安全運転のための能力が大幅に改善し、効果は1年後も持続した。開発の中心になった国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)では免許更新時などの実用化に向け、関係機関に協力を求める。

 機器を使ったトレーニング(週1回50分、計10回)で危険を予測する力や動体視力を鍛えるほか、自動車学校で実車教習(同)を行うのが主な内容だ。実車教習では、右折にかかる時間を測定し、加齢の影響で一つ一つの動作に時間がかかるようになっていることなども実感してもらう。内容を考えた緑ヶ丘自動車学校(名古屋市)の大村直紀さんは「運転ルールやオートマチック車の特徴などを改めて学ぶとともに、自分の衰えに気づいてもらえるようにした」と話す。

 効果の検証には、同センターなどの健康診断で、認知症ではないが「認知機能が低下している」と判定された、日常的に運転する65〜88歳が協力。カリキュラムを受講したグループ(70人)と、受けないグループ(76人)の効果を比べた。

 2015年4月から順次カリキュラムを受けてもらい、受講前後と1年後に右左折や車線変更時の判断の正しさ、安全確認の有無などの観点から採点した。その結果、受講した全員が受講後に得点が良くなり、平均では74%向上。追跡調査を行った20人は、1年後でも受講前より平均60%高い得点を維持していた。受けなかった76人の得点は、1年で平均12%低下した。

 受講した大府市の男性(69)は「視野の広さなどが昔の自分とは全然違うことがわかった。車は買い物などに必要なので、指摘された点に注意しなければ」と表情を引き締めていた。

 同センターの島田裕之研究部長は「危険がある場合は免許を返納すべきだが、運転をやめることが生活に及ぼす影響は大きく、高齢者が安全に運転を続けられるよう、カリキュラムの実用化を急ぎたい」と話す。

75歳以上で免許更新時、「認知機能低下」50万人に

 75歳以上の人の運転免許更新時に義務付けられている認知機能検査では、2015年は検査を受けた163万人の約3分の2が「問題なし」と判定された一方で、「認知症の恐れ」は約5万人、「認知機能が低下」は約50万人に上った。

 警察庁によると、15年に75歳以上のドライバーによる死亡事故は458件あり、このうち、免許更新時に「認知機能が低下」と判定されていた人が約4割を占めている。

(2017年1月11日 読売新聞)

ヨミドクター

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