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統合失調症にMetS、低体重、低栄養リスク

外来、入院で身体リスク異なる

 2017年01月12日 07:05

 統合失調症の外来患者ではメタボリックシンドローム(MetS)で見られる糖脂質代謝系の異常などを介した心血管疾患リスク、入院患者では低体重、低栄養リスクがある。新潟大学医歯学総合病院精神科講師の須貝拓朗氏は、統合失調症患者の身体リスクを検証し、MetSや生活習慣病、低体重、低栄養のリスクに注意すべきと第26回日本臨床精神神経薬理学会(11月17~18日)で述べた。

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外来患者で肥満、高血圧、高TG血症、高LDL-C血症、糖尿病が高率

 先行研究によると、統合失調症患者の死因では心血管疾患の割合が高く(Schizophr Res 2014; 155: 72-76)、その発症リスクは肥満や高血圧、糖代謝異常、高トリグリセライド(TG)血症といった危険因子の保有数が増加するほど高くなるとされる(Jpn Circ J 2001; 65: 11-17)。須貝氏らはこのような知見を踏まえた上で、日本精神科病院協会と日本臨床精神神経薬理学会の合同プロジェクトとして、抗精神病薬治療と身体リスクについて詳細な検討を行った。

 検討対象は、2012年1月〜13年5月に日本精神科病院協会加盟施設に外来通院もしくは入院していた統合失調症患者のうち、年齢が20歳以上でMetSの有無が診断できた約9,000人(外来患者約3,000人、入院患者約6,000人)である。なお、MetSの診断は国際基準であるATP-Ⅲおよび日本肥満学会(JASSO)の基準の双方で行った。

 その結果、MetSの有病率は、ATP-Ⅲ基準では外来患者で34.2%、入院患者で13.0%、JASSO基準ではそれぞれ22.9%、8.3%となり、どちらも外来患者で有意に高く(ともにP<0.001、χ2検定)、特に着目すべきは既に若年層からそのリスクが高い点であった。なお、JASSO基準による入院患者のMetS有病率は一般の健康人よりも低かった。

 各生活習慣病の有病率を外来、入院患者間で比較すると、肥満、高血圧、高TG血症、高LDL-C血症、糖尿病が外来患者で高い傾向にあった()。

表.外来・入院統合失調症患者における有病率

(須貝拓朗氏提供)

入院患者では低体重・低栄養が高率

 一方、BMI 18.5未満の低体重の割合を見ると、統合失調症の入院患者では17.5%、外来患者4.3%、一般の健康人8.7%であった。低栄養の指標である低コレステロール血症(総コレステロール150mg/dL未満)、低TG血症(50mg/dL未満)、低血糖症(70mg/dL未満)の割合は入院患者がそれぞれ27.3%、19.0%、8.1%、外来患者が10.0%、14.1%、4.2%であった。この結果から、統合失調症の入院患者では低体重、低栄養リスクが高いことが示された。

 須貝氏は「今後、統合失調症患者治療の地域移行を進めるに当たり、こうした外来、入院患者の身体リスクを広く共有し、その軽減を図る取り組みが求められる」と結論付けた。

陶山 慎晃

  

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