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低用量リバーロキサバンでVTE再発リスク減

EINSTEIN CHOICE試験

 2017年03月21日 07:10
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第66回米国心臓病学会年次学術集会レポート(ACC 2017)

 6~12カ月間にわたってワルファリンや直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)による抗凝固療法を受けた症候性静脈血栓塞栓症(VTE)患者を対象に、その後12カ月間、リバーロキサバン(20mgまたは10mg)あるいはアスピリン(100mg)を1日1回投与する長期の抗凝固療法による再発予防効果を比較検討した第Ⅲ相試験、EINSTEIN CHOICE試験の結果が明らかになった。カナダ・University of OttawaのPhilip S. Wells氏が第66回米国心臓病学会年次集会(ACC 2017、3月17~19日、ワシントンD.C.)で報告した。リバーロキサバン群ではいずれの用量においてもアスピリン群に比べてVTE再発リスクが約70%低く、出血リスクについては両群間に有意差は認められなかったという。詳細はN Engl J Med(2017年3月18日オンライン版)にも掲載されている。

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長期投与では再発リスクと出血リスクのバランスが問題に

 深部静脈血栓塞栓症(DVT)や肺塞栓症(PE)といったVTE患者には、再発予防のため3カ月以上の抗凝固療法が推奨されている。また、手術などの一過性の要因に関連したVTEに比べ、特発性VTEあるいは持続する危険因子を有するVTE患者では再発リスクが高いことから、これらの患者にはより長期にわたって抗凝固療法を継続することが推奨されている。一方で、出血リスクへの懸念から、同療法を長期間実施することがためらわれることも多い。

 そこでWeitz氏らは今回、2014年3月~16年3月に31カ国の244施設で6~12カ月間にわたってワルファリンやDOACによる初期治療を終えたDVTまたはPEの患者3,396例を、リバーロキサバン20mg群、同10mg群、アスピリン100mg群(全て1日1回投与)に1:1:1でランダムに割り付けて12カ月間治療した。 有効性の主要評価項目は、致死的または非致死的な症候性再発性VTEおよびPEの可能性を否定できない原因不明の死亡、安全性の主要評価項目は重大な出血とした。

主要評価項目の発生リスクは10mg群で74%減

 計3,365例(治療期間の中央値351日)を主要解析に組み入れ、Cox比例ハザードモデルを用いて解析した。その結果、有効性の主要評価項目の発生率は、アスピリン群の4.4%に比べてリバーロキサバン20mg群では1.5%、同10mg群では1.2%だった。アスピリン群に対するリバーロキサバン20mg群のハザード比(HR)は0.34(95%CI 0.20~0.59)、同10mg群では0.26(同 0.14~0.47)で、いずれの用量でもリバーロキサバンの優越性が示された(ともにP<0.001)。

 また、試験への登録理由となったVTEが手術や入院などの明らかな誘因のあるもの(provoked VTE)だった患者と明らかな誘因がない特発性VTE(unprovoked VTE)の患者におけるVTE再発率は、アスピリン群でそれぞれ3.6%、5.6%だったのに対し、リバーロキサバン20mg群では1.4%、1.8%、同10mg群では0.9%、1.5%と有意に低かった。

 一方、重大な出血の発生率はリバーロキサバン20mg群0.5%、同10mg群0.4%、アスピリン群0.3%で、重大ではないが臨床的に問題となる出血の発生率は、それぞれ2.7%、2.0%、1.8%だった。有害事象の発生率は3群ともほぼ同等であった。

 以上を踏まえ、Weitz氏らは「リバーロキサバンは20mgおよび10mgのいずれの用量でもアスピリンに比べてVTE患者の出血リスクを有意に上昇させることなく再発リスクを有意に低下させた」と結論付けた。

「VTE再発予防を目的とした長期の抗凝固療法の選択肢に」

 なお、今回の試験はリバーロキサバン20mgに対する10mgの非劣性を検証できるデザインではなかったが、カナダ・McMaster UniversityのMark A. Crowther氏と米・University of PennsylvaniaのAdam Cuker氏は、同誌の付随論評(2017年3月18日オンライン版)で、VTEの再発予防で長期の抗凝固療法が必要となる場合の選択肢として、低用量リバーロキサバンを用いた低強度の抗凝固療法を考慮しても良いのではないかとの見解を示している。

 さらに、両氏は「今後、VTE発症から6カ月以内に低用量リバーロキサバンによる抗凝固療法を開始し、それによる再発予防効果を検証する必要がある」と指摘。ただし、「DOACによる治療費が負担になる患者ではワルファリンが選択肢となるだろう」としている。

(ACC 2017取材班)

  

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